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『世界は夢組と叶え組でできている』ができるまで

3月19日 ダイヤモンド社さんよりはじめての著書『世界は夢組と叶え組でできている』が出版されます。わーい。

この本ができるまでのことを、すこし書き残しておこうと思います。


noteで同じタイトルの記事を書いてから、早いものでもう2年が経ちました。

このnoteは「やりたいことがある人とない人がいるよね。やりたいことがないとダメなのではなくて、やりたいことがないからこそできることや役に立つことがたくさんあって、役割のちがいだよね」と、日ごろ常々思っていたことを書いたものでした。

やりたいことがある人とない人に「夢組」「叶え組」と名前をつけたことで、それまでどこかやりたいことがある人が主役で、やりたいことがない人は「まだ見つかっていない」とか「あるべきものがない」などと不足のように言われがちだったので、「叶え組」の人たちから「名前をつけてくれてありがとうございます」という感想をたくさんもらいました。

TV『セブンルール』に出演した際にも「スタッフに“夢組”と“叶え組”を組み合わせる」というルールのひとつとして取り上げていただき、同様に多くの反響をいただきました。

14歳で「将来の夢」の作文が書けなかったときからずっと、「自分はやりたいことがない人なんだな」と自覚していたのだけど、書いてみたことで同じように感じている人がたくさんいるんだなとわかり、その可視化がとてもおもしろかったので、それから友人や知人に「好きなことややりたいことがあるか」「いつその仕事をしようと思ったのか」などを聞いて回りました。自分の過去の選択についても思い出し、捉え直す作業もしました。

noteに書いたひとつの記事を入り口に、「やりたいことがない人とある人がいるのはなんでだろう?」「やりたいことがない人はどうしたらいいんだろう?」「そもそも、やりたいことってなんだろう?」と、問いはどんどん広がって、知りたいことや考えたいことがたくさんできました。

考えながら、わからないままに書いて残してすすんでみたら、1冊の本になりました。

行き先やゴールを決めてそこに向かって地図を見ながら進むことができる「夢組」のやり方とはちがって、過去を材料に進み、振り返ったときに気が付いたら地図ができている「叶え組」のわたしらしい進め方だったな、と改めて思います。


「やりたいことがない」について考えを進めていくと、単に職業の選択の話ではなく、人の欲と居場所の話にたどり着きました。

わたしにとって「考えを進める」とは、まだ見ぬあたらしいものを見つけるのではなく、過去に遡って出来事や感情を解体していくような作業でした。「あのときのあれは、つまりなんだったのか」「そもそもどこからこうなったのか」と、じっくりねっとり、しつこく振り返りました。

この本は、大人になってあれこれ複雑になった世界で悩む人たちに向けて書いたものでもあるけれど、いちばん読んでほしいのは14歳のわたし自身でした。

勉強することや能力や運も大事だけど、自分がどうしたいのか、誰とどこにいると楽しいのかを知らないと、歳を重ねるごとにすこしずつずれていってしまうこと。ガマンをすることが頑張るということではないということ。世界は自分の見たいように見えるから、自分で決めてもいいのだということ。

あの頃、何も知らなかった、知らないから選べなかった、自由ではなかったわたしに向けて、「大人になると、選択をくり返して世界がせまくなっていくのではなくて、選べば選ぶほどその先は大きく広がって、どんどん自由になっていくよ」と言ってあげたい。選択はこわいものではなく、選択できることは自由そのものなのだと教えてあげたい。そんな気持ちで書きました。

そうしてわたしが振り返って見つけたものは、過去に戻ってやり直すことはできなくても、何歳になっても考え方だけは新しく換えていけるのだというひとつの「型」になって、大人になったかつて14歳だったたくさんの人たちに届いくといいなと思っています。

よかったら、ぜひ手にとって読んでみてください。

最後に、一緒に本を作ってくれた編集の横田大樹さん、徳 瑠里香さん、長い道のりでしたが、一緒に冒険できてとても楽しかったです。打ち合わせではわたしよりたくさん話し、誰より自己発見をしていたおふたりの素直さと真摯さとかわいらしさが大好きでした。

デザイナー(装丁)の芥陽子さん、イラストレーターの上路ナオ子さん、かわいくしてくれてとてもうれしいです。みんなの家にこの犬(ていうか本)が行くのかと思うとニヤニヤします。

noteを読んでくれた読者の方、noteのみなさんのおかげで本ができました。本当にありがとうございました!

※ 3月18日 21時より、『世界は夢組と叶え組でできている』出版記念のオンライントークイベントをします。お時間あったらぜひ見てください!




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