松谷みよ子さんの、ちいさいモモちゃんシリーズが大好きだ。
幼稚園生くらいの頃に祖母の家で見つけたのが出会いで、それから何十回、何百回読み返したかわからない。
大学に進学して家を出てからしばらく離れていたが、結婚して娘が生まれてからふと思い出して続編を探した。
娘に読み聞かせて、一緒に読んだ。

このシリーズには、おいしいもののすきなくまさんが出てくる。
くまさんは森の中のかわいいおうちに住んでいて、木のおわんと木のスプーンを使って、おいしいおかゆやシチューをごちそうしてくれる。
モモちゃんやアカネちゃんは、それをほっぺがおちそうになりながら食べるのだ。

そのシーンが本当に大好きで、シリーズにくまさんが出てくるのがとても嬉しかった。
おおきなくまさんが、エプロンをして、おいしいものをつくって食べさせてくれる。
そんなシーンが、本当に温かくてやさしくて、ほっとする。

子どもでも大人でも、安心できる場所で、おいしい温かな食事を食べたら、その瞬間は悩みなんて吹き飛んでしまうような気がするのだ。

みんなのフォトギャラリーの素敵なイラストをぼんやりと眺めていたら、今日使わせていただいたイラストが目に入ってきて、久しぶりにくまさんのことを思い出した。
今の私が家族に温かい食事を出す時に、家族がそんな気持ちになってくれていたらいいなと思う。