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行動の理由

アドラー心理学の理論は次の5つにまとめることができる。

①目的論:人間の行動についての理論
②仮想論:人間の認知についての理論
③全体論:自分自身についての理論
④社会統合論:自分と他者との関係についての理論
⑤個人の主体性:人間の意志についての理論

向後千春『アドラー”実践”講義 幸せに生きる』技術評論社 P.186

最近実生活の中で、この中の『目的論』について考えることが多々ある。自分がどんな目的で今この行動をしているのか?なぜ、ではない。どんな目的で、だ。

例えば、寝不足だから朝起きられない、のではない。朝起きないことで達成される目的があるはずだ。例えば家事がしたくないとか、今日の約束は気が進まないとか。それをしないために、できないようにするために、朝起きられないようにする。そのために寝不足になるような行動をとる。
キビシイ(笑)

何でもかんでも目的論的に考えると、うっ…と痛いところを突かれたり、気づきたくない所に気づいてしまったりするので、ほどほどにしておくのがいいと思うのだ。でも、無意識に決めて行っている、そしてその結果に満足しているものはともかくとして、行動を変えたいこと、迷っていること、何を選んだらいいかわからなくて悩んでいることなどは、一旦目的論に立ち返ってみたらどうなるだろう?と、ゆるく検証中みたいな感じだ。

一方で、誰もが(と言っておおむね差し支えないと思うが)幸せになりたい、という思いはもっているのだとすると、自分がたくさん持っている小さな『目的』を達成して行くことは、幸せになる、という大きな『目的』に向かっているはずだ。ほんとに??とてもそう思えないようなことが、目の前にいくつもあるのだけれど……いや、紆余曲折しながらも、そうなるはず。その幸せがどんな世界なのかにもよるのだろうけれども。

自分という最大の謎、ブラックボックスに必死に光を当てているような気分になることも多々あるけれど、こうしてアドラー心理学だけでなく、さまざまな先人の知恵を頼りに探検するのはなかなか有意義で面白いものだ。

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