カナダのホームスクールいろいろ
私たちはカナダBC州でホームスクールをしています。
カナダでは、公立学校へ子どもを通わせることと同じように、ホームスクールも教育の選択肢の1つです。
とはいえ、ホームスクールをしている子どもたちの数は、2024年のカナダでも全体の10%に満たない少数派の選択ではあります。
コロナをきっかけに一瞬爆増したようですが、また学校が通常通り再開されると、またホームスクールから学校へ切り替える家族がほとんどだったようです。それでも、年々増え続けている傾向にはあるようです。
カナダBC州の場合は、ホームスクールをするにあたり、大きく分けて2つの方法があります。
ホームスクールとして登録(Register)
州(または国)と連携しているオンラインスクールに入学(Enroll)
*入学というより所属するといった意味合いで捉えた方がわかりやすいと思います。
1.ホームスクールとして登録(Register)
1つ目のホームスクールとして登録(Register)は、単純にホームスクールの生徒として政府に届出をして登録することです。
ホームスクールの生徒として登録することは「どの学校にも所属しないし、行きませんよ。」ということを政府に知らせる役割となります。
裏を返せば「自分たちで子どもの教育はするので好きにさせてください、放っておいてください。」という意思表示でもあります。
そのため、子どもへの教育に関しては、州や国からは一切関与されずに、100%親の管理のもとになります。
また、政府からの補助金はありませんので、家庭教師や習いごと、学習に必要な教材や文房具などはすべてその家庭の負担になります。
私の実際の経験をもとにした肌感覚ではありますが、この選択肢:ホームスクールとして登録(Register)を選ぶ家庭は、わりと経済的に余裕があり、自由度を強く求める傾向があります。
一般の子どもたちと混ざってほしくない
1対1で教わる方が良い
決められたカリキュラムを押しつけられたくない
などの理由で家庭教師を付けたり、独自の教育をしている家庭がこのグループに入っています。
もしくは、去年の私のように、次に出てくる2つ目の選択肢をただ知らないだけの家庭もこちらを選択していると思います。
2.州(または国)と連携しているオンラインスクールに入学または所属(Enroll)
1つ目の「放っておいてください。」スタイルに対して、2つ目の選択肢であるオンラインスクールに入会または所属する方法は、ホームスクール(家庭で教育をする形式)でありながら、州(または国)の教育サポートを利用できる制度です。
その代表的な利点として、以下の3つが挙げられます。
BC州認定の先生がついてくれる
卒業証明書がもらえる
補助金がもらえる
ちなみに、オンラインスクールはDL(Distributed Learning)などと呼ばれたりしますが、最近ではオンラインスクールで統一する流れになっているようです。
私たちはこちらの方法を選択しています。来年(9月から)も今年と同じオンラインスクールを続けていく予定です。
私がこの選択肢に決めた1番の理由は、州(または国)からの補助金がおりるからです。2024年カナダBC 州の現在は1人の生徒に対して年間600ドル(日本円で約67,000円)の補助金がもらえます。
ただし、その補助金や卒業証明書をもらうためには、指定された課題(勉強をしたという証拠)を年間を通して定期的に提出必要があります。
オンラインスクールや担当の先生によって、その頻度や量に多少の差があるようです。
とはいえ、子ども1人に対して600ドルはありがたいです。
私たちの場合は、上の子2人分なので1200ドル(日本円で約134,000円)は大きいです。
私たちはわりと突発的にホームスクールを始めたため、最初の1年目はこの制度があること自体を知りませんでした。
もちろん、その間の教材や本・辞典、習いごとなどはすべて自腹でした。もったいない!(実はこれが普通なのですが)
私は子どもに教えることに関しては、誰かからのアドバイスや指導をとくに求めていなかったので、オンラインスクールはただのオンラインのスクールだし必要ないなと思っていました。
あらゆる可能性を考慮して、もっと説明をしっかり読むべきですね。
オンラインスクールは1つじゃない
カナダには、オンラインスクールも選べるくらいの数があり、それぞれ少しずつ特色が違います。
アクセスできるオンライン授業・教材や本
独自のプログラム
独自のコミュニティ活動
学習障害をもつ子どもへの支援
クリスチャンの視点をもとにした学習カリキュラム
などなどです。
詳しい私のオンラインスクールの体験談は別の機会に書けたらと思っています。
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