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光源氏も実践していた凶方位を回避する方法「方違え」について

九星気学を実践されている方は、旅行や引越しなどで自発的に遠方へ移動する際は、なるべく向かう先が吉方位になるよう、または、凶方位にならないよう、事前に方角や時期を調べるなどして動かれているかと思います。しかし、出張や転勤など、他動的に移動しないといけない場合、そして、その向かい先が凶方位の場合は、何か悪いことが起こるのではないか、どうにかして避けたいと思うものです。凶方位を避けながら目的地へ行くにはどうしたら良いのでしょうか?

そこで、「方違え(かたたがえ)」という方法があります。

ネットからの引用
方違え(かたたがえ、かたちがえ)とは、陰陽道に基づいて平安時代以降に行われていた風習のひとつ。方忌み(かたいみ)とも言う。

外出や造作、宮中の政、戦の開始などの際、その方角の吉凶を占い、その方角が悪いといったん別の方向に出かけ、目的地の方角が悪い方角にならないようにした。

ウィキペディア

方違えというのは、目的地が凶方位に位置していた場合、ルートを変えることで最終目的地への方角が悪い方角にならないようすることです。
例えば、出張先が西の方向にあり、西の方角が凶方位だとします。その場合、一旦、北の方へ行ったとします。そうすると、元々は西の方角にあった目的地が北から見ると南西の方角に位置していることになります。
遠回りにはなってしまうのですが、九星気学を実践している方は、こうやって悪い方角を避け、凶作用を受けないようにするわけです。これが方違えという方法です。

注意しないといけないのは、方違えする方角、上記例でいうと北の方角、そして、南西の方角も凶方位にならないことが条件になります。また、方位を変えるために、ある程度の距離を取る必要がある場合もあります。
九星気学を徹底的に実践しようとすると、動ける時期や方角が本当に制限されてしまうこと、時間、労力、コストがかかるなどの欠点があるのは確かです。

個人的には、五黄、暗剣、ダブル暗剣、定位対中さえ避ければいいのかなと思っています。他動的に移動が発生してしまったとしても、凶方位を完璧に避けるのは難しいです。九星気学を日々の生活の中で完璧に実践するのは本当に難しいことだと思っていて、ある程度は諦めています。

余談ですが、この「方違え」については、源氏物語 第二帖「帚木(ははきぎ)」で描かれています。光源氏が宮中から義理の父、左大臣の家に帰るのに方角が悪かったため「方違え」をする必要がありました。紀伊の守のお家が方違えするのにちょうどよく、宿泊することになるというエピソードです。

物語では、光源氏と同じように紀伊の守のお家で方違えのために宿泊していた空蝉という女性と源氏との出会いが描かれています。その偶然な出会いにとてもストーリーの魅力があるんだと思うのですが、私、個人としては、当時、平安貴族が陰陽道の占いや吉凶を基に行動をしていたという文化や歴史的背景をみて取れるところに源氏物語の面白さを感じてしまいます。

方違えは、宿泊する方が好ましいのかもしれませんが、1泊しなくても、ある一定の時間を建物内に滞在するだけでも構いません。もし、ご興味がある方がいらっしゃいましたらご相談ください。

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