京都府内の石造物⑰:今熊野観音寺層塔、宝塔、五輪塔(伝・藤原忠通、藤原長実、慈円の墓、島津義久逆修塔)

名称:今熊野観音寺層塔、宝塔、五輪塔

伝承など:藤原長家、藤原忠通、慈円(以上宝塔)、島津義久逆修塔(五輪塔)

所在地:京都府京都市東山区泉涌寺山内町 今熊野観音寺

泉涌寺の塔頭の一つである観音寺は、「今熊野観音寺」と通称され、寺伝では弘法大師空海の創建と言う。

本堂に向かって左に建つ寺務所の前に、古様の三重の層塔が建っており、寺伝ではこれを創建当初のものとしている。

平安初期までは遡れ

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ヤミヤミゼミが鳴いている。

心というのはめまぐるしく動いている。

心を乱す情報を目にしたくなくて、ぷちぷちSNSの投稿を非表示にする。今は嫌な自分でいたい。

あんなに褒められて、達成感で満たされて、心は充実感で満たされるのに、どうしてこんなに心乱されるのか。

振り回されない自分を作るのは、やっぱり難しい。

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去年はムリムリムリムリムリムリムリムリとムリムリゼミが鳴いていたが、

今年はヤミヤミヤミヤミヤ

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【『枕草子』感想文①】あはあはしき人

先日書いたように、『枕草子』を読み始めた。せっかくだから、ゆっくりでも読み続けられるように感想をnoteに書いていこうと思う。

ちなみに、『枕草子』を読む前に山本淳子先生の著書以下2冊を読んだ。

『枕草子』は定子と清少納言の美しい主従愛や、清少納言の美意識の話が中心なのかと思っていたが、いざ読み始めると清少納言は恋愛の酸いも甘いも経験している一人の大人の女性なのだと思ったし、それがなんだか意外

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京都府内の石造物⑯:即成院宝塔(伝・那須与一の墓)

名称:即成院宝塔

伝承など:那須与一の墓

所在地:京都府京都市東山区泉涌寺山内町 即成院

即成院は皇室の菩提所として知られる泉涌寺の塔頭であり、平安時代後期に橘俊綱(藤原頼通の子)によって創建されたと言う。

同寺は弓の名手として名高い那須与一宗高ゆかりの寺で、屋島の戦いの後で病気平癒のためにこの寺を訪れた与一が、阿弥陀如来の前で没したと言う伝承がある。

境内には那須与一の墓と伝えられる宝

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タイムマシン短歌/もちはこび短歌(11)

文・写真●小野田光

 わたしが自分の脳内に記憶して、日々どこへでも持ち運んでいる一首を紹介する<もちはこび短歌>。今回は、歴史がたのしくなる歌を。

岩と岩の間に金を零しつつ桃の御殿のふたごの走り
藤本玲未 「かばん」2017年4月号

 わたしは大学で歴史学を専攻したのだけれど、歴史が好きな人たちってたいていは「すごく昔」に興味を持っていると思う。現代史を専門としたわたしのように自分が生まれる

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“古典男子”は絶滅危惧種!?

古典文学が好きだ。古典といっても『古事記』から始まる奈良時代から、俳句などの江戸時代までと時代が幅広いが、私は特に平安時代が好きである。

文学部で日本文学を専攻していて、卒論は平安文学の『伊勢物語』だった。(あまり気に入っていないので書き直したいが。)

「古典が好き」というと、よくレキジョ(歴史女子)と混同する人がいるけど、私は特に戦国時代や幕末には詳しくない。大河ドラマも見ない。戦などの人殺

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朝顔の結実

色とりどりの朝顔が咲き乱れる庭。朝露に濡れた花弁(かべん)は、しっとりと鮮やかに、その色を際立たせる。青はさらに海のように深く、紫は夕暮れ時のより妖しく。夜が明ける前に密やかに咲き、日が昇りきるまでにはしぼむ花。美しく咲き誇る様を知るは、暁(あかつき)の住人のみ。
 見なければ、その美しさを知らなければ、その美しさはこの世に存在しないのと同じだったのに。まだ男女の隔(へだ)ても辛うじて曖昧(あいま

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