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みんな、ふだん、どんなこと考えて生きてるの?

3月に入ってだいぶ雪解けがすすんだ気がするが、寒い。寒いのである。

北海道の春はまだまだだ。
そんな寒い冬にうんざりしながら、毎日、通勤電車から白い景色をぼーっと眺めている。
そんなわたしにとってはありふれた朝に考えていたことを書いてみる。

家の明かりを見るのが好きだ。
ここの家に住んでいる人は、どんな人かな?
どんな仕事をしていて、どんなことを考えているのだろう。
と想像するのが好き。

もう20年ほど前にもなるだろうか。
母の余命が残りわずかと告知されたとき、旅行に行くことにした。
母の希望で行先は鎌倉。
当時のわたしは鎌倉に行ったことがなく、土地勘はないし、インターネットもいまほど普及していなかった時代。

なぜか、わたしは宿泊先を鎌倉市内ではなく江の島に決めた。

江の島のホテルから朝日を見ながら、わたしは「こんなに美しい景色を見て育ったら、どんな人生を送っていただろう。いまのわたしとは違っていたのかな」
駅も海もない、小さな町で育ったわたしは、朝からサーフィンをしている人たちを見てそう思った。

サザンのあの楽曲はここから生まれたのかと考えたら、妙に納得し感動した。

そのあとも、旅行に行くたびにいろいろなことを想像していた。
東京のホテルから見た、タワマンの明かりを見ては、「いったい何の仕事をしていたらこんなところに住めるんだろう?」

石垣島に行ったときは「BIGINのあの切ない歌はこの景色と空気から生まれたのかー」

国際通りを歩きながら、安室ちゃんもここを通ったのかな。
どんな未来を夢見て、日々なにを考えて過ごしていたんだろう?

ふだん見ることのない景色や家の明かりを見て、たくさんの想像をしてきた。

そして、2024年現在。

北海道さむー。こんな寒いところじゃなにも考えられなーい。わたしに才能がないのも、こんな寒いところで生まれたからだ、へっ。
なんてことを思った。

いや、ちがう。
玉置浩二も、中島みゆきも、吉田美和も、みんなこの寒い寒い北海道で生まれてるし。※敬称略

才能がないのは、北海道のせいじゃないし……って自分に突っ込んだ。
努力しない言い訳を北海道のせいにしちゃって、どうもすみませんでした。

人は食べたもの、出会った人々、育った環境、経験、学びなど、様々な要因でできている。

ついついとなりの芝生は青く見えるし、自分以外の人はコツコツ努力しているように見えるけれど、世の中の人はどんなことを考えて生きているのかな?
わたしみたいにアホなことも考えたりしているのかしら?

なにはともあれ、わたしは今日も生きている。
生まれた場所は変えられないけれど、わたしはこれからもたくさんの美しい景色を見て、美味しいものや、そうじゃないものを食べ、興味がわいたことはとりあえずやってみて、人生を創っていこう。
そして、自分もまわりの人も大切にして生きていこう。

はやく春になぁれ。



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