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ボーナス考

「うわー!税金酷ーい。」三女が叫んでいる、朝から税金の話?何なんだか聞いてみる。

三娘のボーナスが入ってきた、本人的にはある程度の金額を聞いていたので、すんごい楽しみだったようだ。

楽しみ過ぎて、眠れなくなって、朝もはよからせっせこせっせこ、入金確認を見ていた様だ。

「入っとったんやろ?」ネットで確認中の娘に声を掛けてみる、入っとったんは解ってたんだけど、会社から聞いていた額とは違う様だ。

「入っとった、入金確認して、ちょっと少ないなーと思っとったんよ。」ウーン入って1年なら仕方ないんちゃう。

仕方ないよねーとか言おうと思っていると、三女が話し出した、憤懣やるかたないと言った風情で。

「会社はね出してくれとったんよ、自分で考えてたより3万多かった、それがね手取りがね少ないんよ。」そうだよねー、私もこの世で一番嫌いな物は、支払金利と控除だ。

税金は必要だし仕方ないけど、使われ方が嫌だったりすると、払いたくなくなる。

そうやよね、消費税も払っとるのに、増えて如何するって奴や。

「調べたんやけどさ、2割方取られとる、何が多いって社会保険料や、何でなん~。」嘆きの三女なのです。

昔の記憶を思い出して言ってみる。

「昔はさ、賞与は社会保険料取られへんかったんやけど、何時からか取るようになったんやよね。」記憶を掘り起こして話をする。

「エッ、前は無かったん?」驚くかー、そうやねー君が会社に入った時には賞与でも社会保険料取られとったもんね。

「うん、私が会社入ったばっかりの時には、ボーナスは社会保険の計算に入らんから、ボーナス多めにしようかとか話ししとった。」そう、君が2~3歳の頃の話しやね。

「エ~、ずるい、そんなん狡いわ~、私ら年金も貰えるかどうか分らんのに。」そうだよなー、そう思うよね。

それに付いては、その頃の大人が本当に悪いと思う、不公平是正やと本気で信じていたからね。

よく考えると、給与を少なくして、ボーナスだけ多くするって、小さい会社の社長ならできるからね。

そこに不公正が起こるから、そこを是正するために賞与にも社会保険を掛ける総報酬制になった。

でもさ、抜け穴とか云う訳でなく、年金が少なくなるってリスクもあったんだからね、言うてもなーと思っていた。

中小企業の従業員って(社長も給与だから一緒と考えて)報酬って多くは無いんだよね、よっぽど儲けが無いと固定費は上げられないんだからね。

人に依ってはそれ程税金嫌いか~、と言いたくなるほど、節税節税と言ってた人は居たけど、小さい所って生きて行くのに必死だから、出来るだけ守れる方策を立ててるんだよ。

娘には悪いが、それで良しとしてしまった、自分の時代の人間の問題が今巡ってきている。

それでも言い訳したいんだよね、私達は違う貨幣価値の人たちが、今生活するために年金を払ってきたんだ。

私達の時代の半分くらいの貨幣価値の時代を支えてきた(少なくともそう思っている)だからそんな事には成らない様に、消費税で賄って欲しかったんだよね。

それが還付金って名で、大企業に還流されるなんて仕組みは教えて貰って居なかったから。(これは言い訳だね、調べればよかったんだよね、運営を)

パンドラの箱の底には希望があったんだから、きっと箱の底の希望をつかみ取らなきゃいけないんだろうね。

絶望は愚か者の結論かと思うんだが、どうだろう?

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