なぜMA(マーケティングオートメーション)ツールを使うのですか?
MA(マーケティングオートメーション)という言葉が聞かれるようになって、何年くらい経つでしょうか。
今やスモールビジネスも含め多くの企業がオートメーションツールを導入し、日々のマーケティング活動を行っています。
しかし一方で、いまだに「MAツールを活用できていない」という声があちらこちらから聞こえてきますし、さらには活用できてなさすぎて麻痺している企業とか、利用をやめてしまった企業なども実際はたくさんあるようです。ベンダーにそそのかされてとりあえず入れたものの、目的や活用方法が曖昧なまま、頭でっかちな多機能ツールに困惑気味の現場もあるのではないでしょうか。
そんな嘆かわしい現状を見て、改めて問いたいのが
「なぜMA(マーケティングオートメーション)ツールを使うのか?」
ということです。
MAツールを使う人のための 5W3H
マーケティングオートメーションツール導入の目的はいかにマーケティング活動を効率化して、生産性を上げるかにつきます。
つまり、できる限り少ない資産(人材、資金)で最大限の売り上げを上げることです。
MAツールを活用するのであれば、次の5W3Hを意識しておく必要があります。
なぜ Why
マーケティング活動の効率化
誰に Who
どの顧客(見込み顧客)にアプローチするか
何を What
顧客(見込み顧客)は何を求めているのか
いつ When
顧客(見込み顧客)にアプローチするタイミングはどんな行動があった時か
どこで Where
顧客(見込み顧客)との最適な接点はどこか
ツール上のデータからWho/What/When/Whereを導き出し、マーケティングの最適解を導いていくことにMAツールの真価があります。
さらに、マーケティングオートメーションツールというのはあくまで実行を「効率化」するためのツールです。
つまり、やるべきことや、どうやればいいかはMAツールでわかっても、極端に手数が少ない状態では成果を上げることはできません。施策の実施が必須なのです。
そこで考えていくべきは
いくら How much
施策実施のために、どのくらいの予算と人員を投下できるのか
いくつ How many
どのくらいの手数が打てるのか
期間 How long
いつまでに施策を行うのか
の3点です。この3Hの部分については、マーケティングとしての活動だけで決めることは難しいと考えています。
会社全体の戦略の中で目指す目標に応じて、MAツールの利用方法を定めていく必要があります。
余談ですがMAの文脈のところで、DX(デジタルトランスフォーメーション)について語られることがよくあるのは、マーケティングをテコ入れした方が良いのか、それとも他の業務プロセスの改革が必要なのかが企業によって変わってくるためだと思っています。
場合によっては、MAツールよりも、RPAをはじめとした別の自動化ツールが会社の売上につながる可能性は十分にあり得ます。
MAツールを活用するには?
前段でマーケティングオートメーションツールを使うために意識すべきポイントをまとめました。では、実際に活用するに当たっては、
どんなことが必要なのでしょうか。
求めているものやサービス、コンテンツを提供する
当たり前と言えば当たり前ですが、そもそも求められているものやサービスを提供できない企業はいくら小手先でうまくやったとしても限界があります。MAツールを使いこなす前に最低限でも、本筋の事業で顧客の期待に応えられている必要があります。
ツールの機能を理解する
Account Engagement、Hubspot、ミエルカ、Satoriなど、国内外に多くのMAツールがあり、それぞれの特徴を生かした活用方法(実績)や各機能を理解しておくのは当然必要です。感覚的に使える機能も多くありますが、開発次第ではより便利な使い方ができる場合もあり、自分たちがやりたいことに合わせて専門のコンサルタントやエンジニアに相談するのが良いでしょう。
データの見方を心得る
MAの活用にデータ分析は欠かせません。ただ、別に統計検定1級が必要とかデータサイエンティストがいるというレベルを全社に求められているわけではありません。(もちろん現場によります)異常値、注目値、変化のトレンドに気づけるか データからインサイトに気づける、仮説を建てられるというスキルが重要です。
改善のアイディアを出し、すぐ実行できる
結局何もしなければ、分析データも絵に描いた餅にすぎません。マーケティングで提供するコンテンツだけでなく、商品やサービスの改善策を施策から吸い上げていかに事業に反映していくのかがデータ・ドリブン経営の肝です。
同じ事業を行っているのであれば、顧客のニーズやそれに対して必要なマーケティング活動は自ずと似たり寄ったりになってきます。
キャンペーンの訴求軸やサービスメニュー、ビジネスのトレンドなども大きな差がない、つまり、MAツールのみで差別化や売上アップはできないということです。
データの見て、改善のアイディアを出す、そして必ず実行することで、マーケティングの質が上がってきます。
MAツールはあくまで一つの武器。
他社が勝てない部分をどう作り、どう訴求していくかは、その後の実行にかかっています。
MAツールの導入・活用のご相談、その他マーケティング支援も承っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。
図解でコミュニケーションを変えることをミッションにここ3年くらい活動