ものづくりのはじめは、「お客さん」と「目的」について考える

ちょっと間が空きましたが、「編集日記」の二回目の更新です。

前回、「編集の仕事」は、

1.ものを作る
2.ものを売る
3.そのための環境を整える

の3つあるよね、という話を書きました。今回は、1の「ものを作る」に絞って書いていきたいと思います。

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なにかを書こうと考える。なにかをつくろうと考える。伝えたいもの、作りたいものは、なんとなく、頭の中にある。

そんなときに、最初にかんがえるべきは、なんでしょうか? ぼくのおすすめは、

だれに届けるのか?

を最初に決めることです。じつは同じことを、ドラッカーも言ってます。まず顧客を定義せよと。

これにはコツがあって、なるべく具体的に考えるのがいいです。

たとえば、「20代〜30代のビジネスパーソン」とするよりも、

中堅私大を卒業して大手企業に勤めて数年。会社の業績もいまいちだし、将来がなんとなく不安。これから先、副業をはじめるか、ベンチャーに転職するか、フリーランスを目指すか。プログラミングも気になるけど、なにをしたらいいかわからん。とにかく、なんかしなきゃ、と思ってるひと。

あくまでも例ですが、最低でもこれくらいまでは明確にしたいところです。

そしてもうひとつ、ゴールイメージも決めておきましょう。

その文章を(その商品を)、世に出して、どうなったら成功と考えるのか?

たとえばこの文章だったら、読んだ人の編集力や文章力を高めたいな、noteの利用者のコンテンツがもっとおもしろくなったらいいな、文章を書かない人でも、仕事のやりかたの参考になるといいな、といったことを考えています(あと、弊社の志望者が増えないかな?も)。

もちろん、これは企画ごとにちがうのが自然です。「感動させたい」でも、「読者を癒やしたい」でも、「大ヒットさせたい」でも、なんでもいいと思います。とにかく、お客さんに読んでもらって、そのひとがどうなったら成功なのか?、そこを最初に決めておきましょう。

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例を出します。ぼくが編集した『もしドラ』という本は、ドラッカーという経営学者の『マネジメント』という本の内容をわかりやすく伝える本です。

それ以前まで、ドラッカーの読者は、「ビジネスマン」で、「おじさん」だけでした。でも、ひとが二人以上いればそこは組織で、マネジメントが必要になるわけで、「もしドラ」は、マネジメントを広く伝えるための企画なのです。

あの本では「顧客(読者)」を、以下のように定義しました。

家庭、学校、会社、NPOなど、あらゆる「組織」にいるひとびと

そして、ゴールは、

読者が、感動しながらマネジメントを覚えて、実践して、幸福になる。

です。

そうすると、自然にクリエイティブのトーンやマナーが決まってきます。ビジネスマン以外の主婦とか学生にも読んでほしいので、語り口の難易度とか言葉づかいはわかりやすく、文字の大きさとか、紙はなにを使うのかとか、デザインとか、ぜんぶの方向性が自ずと決まるわけです。

つまり、顧客の定義は、クリエイティブの第一歩なんですね。これを決めずに走り出すのは、目的地も方位磁針もなしに、航海に乗り出すようなものです。

で、お客さんを決めて、ゴールを決めたら、ようやく具体的なものづくりがはじまるわけです。次回は、ようやく具体的なものづくりについて書きます。

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今回の有料部分には、顧客の決め方について、注意点とコツを書いています。ネット時代のクリエイターはどうしたらいいのか、なんて話にもなりました。

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ものづくりのはじめは、「お客さん」と「目的」について考える

加藤貞顕

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