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コミットメントと信頼と

今日はちょっと恥ずかしい思い出を書きます。

前の会社でサラリーマンをしているとき、とくに最初の数年は、ぼくはわりと一匹狼的にすごしていた。仕事をしている自負もあって、そして若かったこともあって、組織への不満を先輩にまくしたてた。

先輩は「いま、それを、君がやればいいじゃない」と言った。ぼくは「そんな権限も責任もないからできないですよ」と答えた。そうしたら先輩にこんなことを言われた。

先輩:加藤くん、それは違う。先に君がやらないと、権限なんてものはもらえないんだよ。
加藤:権限がなくてはそもそもできないから、その理屈はおかしくないですか?
先輩:君の言ってること、理屈はわかるけど、違うんだよ。そんなふうに組織のことはおれには関係ないというふうに、外側から批判してもだれも君の言うことなんか聞かないよ。組織にコミットしているひとにしか、みんなからの信頼も権限も手に入らないんだ。
加藤:……。

たしか六本木の酒場だった。理屈では納得できないままだったけど、なるほど世間というのはそういうものかということが、すこしわかった気がした。その後、『もしドラ』や電子書籍などの仕事を、チームでこなすようになり、もうすこしわかってきた。

cakesに連載されている糸井さんと藤野さんの対話では、船の乗組員にチームをたとえている。会社をつくって、この話をよんで、やっとちゃんとわかった気がしてきた。大きな仕事をするには、ひとの力を借りるしかないし、みんながそれぞれ欠かせないメンバーにならなくてはいけないんですよね。

合唱とかバンドとかもそうですよね。これ、なかなかたいへんなんですが、うまくできるとすごいことができるし、うれしいので、がんばってますよ。

7月11日 金曜日

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