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いつもの朝にいつものコーヒーを煎れるという個人的宗教行事について。

鹿児島の実家から母がしばらく東京に来ていた時期があった。

その間、母は朝食を作ってくれていた。

「宗義、コーヒーを入れて頂戴。」

と、母が言う。

私は母が朝食を作る音を聞きながら、いつものコーヒーを煎れる。

母はコーヒーを飲んで

「美味しい」

と、言う。

母が鹿児島に帰った翌朝、私はいつものコーヒーを煎れようとすると

「お父さん、僕がやりたい。」

と、 4歳になった私の子が言う。

子がコーヒー豆を挽く。

私は子が挽いたコーヒー粉で、いつものコーヒーを煎れる。

私はコーヒーを飲んで

「美味しい。」

と、言う。


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