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2020年、私はユンセリになりたかった

2020年という年を、この話をせずに終わらせるわけにはいきませんでした。

皆さんはご覧になりましたでしょうか。
Netflixで配信された『愛の不時着』という韓国ドラマ。
この『愛の不時着』に私は今年、どハマりしました。

韓国の財閥令嬢がパラグライダーに乗っている時に竜巻に遭い、北朝鮮に不時着してしまう、という物語。

それだけ聞くと「さすが韓国ドラマ」と言いたくなるほどキャッチーで突拍子もないあらすじなのですが、キャッチーでコメディちっくな印象を与えるのはそのあらすじだけで、実はとっても人間味があり愛に溢れ、観る人の心に深く入り込む秀逸な脚本だったのです。

この『愛の不時着』について語り出したらnoteなんて100本くらい書けてしまいますし、多分感想を書かれている方はたっくさんいると思いますので、少し偏った角度から書きます。


というのも、『愛の不時着』は、私にとって「こんな女性になりたいな」と思える憧れの女性像を、初めて持たせてくれたのです。2020年というこの年に、そういうひとつの指針みたいなものを持つことができたのは、私にとって大きな出来事でした。

その女性というのは、ソン・イェジンさんが演じるユン・セリ。『愛の不時着』で韓国の財閥令嬢でありその後北朝鮮の軍人と恋に落ちる役どころです。

韓国有数の財閥の娘として生まれながらも、自分でビジネスを立ち上げた経営者でもある彼女。家庭内では金銭的に恵まれている一方で、愛に飢え、孤独を抱えているというのも物語的なポイントのひとつでした。韓国でTHE・経営者という感じでバリバリと仕事をこなしていましたが、自社の製品のトライアルをしようということでパラグライダーに乗った結果、事故により北朝鮮に不時着してしまいます。そこで出会った北朝鮮の軍人であるリ・ジョンヒョクにかくまってもらうことになり、徐々に人間関係が生まれ...という、この物語の主人公の一人です。

ざっとあらすじだけ聞くと「財閥令嬢で育ちのいい美しい女性が、北朝鮮のムキムキマッチョなイケメンに助けられ、恋に落ちる物語」だと受け止められがちですが、『愛の不時着』のポイントは、ユンセリとリジョンヒョクがお互いに助け、助けられ、守り、守られるところ。

北朝鮮にいる間はリジョンヒョクがユンセリを守ろうと身体を張って助けます。銃撃戦に巻き込まれて命が脅かされることもしばしば。

でもその銃撃戦で撃たれたリジョンヒョクを前にただ泣いているだけの女性じゃないのがユンセリ。運転したこともない軍の車のハンドルを奪い取り「病院はどこよ!?」と半ばキレながら爆走するのです。

で、韓国に帰ることができた暁には、北朝鮮でお世話になった軍人たちを全力でおもてなしします。滞在先を準備し、美味しいご飯をたっぷり食べさせ、にこやかに食卓を囲み、きれいなお洋服を買ってあげる。

自分が北朝鮮の悪党に命を狙われていることを知りながらも「私には自力で築いた地位と財産と人脈があるから、大丈夫。自分のことは自分で守るから、みんなは北朝鮮に帰って」と言い放ったシーンは痺れました。カッコよすぎ。明らかに今までのヒロインでありがちだった「美しくて、か弱くて、守ってあげないといけない女の子像」とは違う。

韓国で銃撃戦が起きた時も、泣いたり喚いたりして呆然とするのでも逃げるのでもなく、リジョンヒョクを助けるべく、敵の目眩しのために電気を落として真っ暗にする。密かに銃で狙われているリジョンヒョクに敵の位置を気付かせるために、銃撃戦の中を車で突っ込む。体力はなくとも、軍人みたいに殴ったり銃を打ったりすることはできなくとも、自分なりのやり方で大切な人を守ろうとするのです。

やることなすこと全てがカッコよくて勇気に満ち溢れていて、しかもその原動力は全て「愛」なのだから、もう痺れました。ユンセリ、カッコよすぎるだろう...!と。

美しく、愛を持ち、大切な人を守れるくらい強くなり、幸せに生きる。私もそう生きたい、と心から思ったのです。


.............というわけで、前置きが長すぎましたが、2020年はユンセリになろうと頑張った年でした。(は?)

だってユンセリみたいになりたいんだもの。

パラグライダー乗ってみる? どっかに不時着する? 会社設立する? とりあえず髪を伸ばす? としょうもないことを考えまくり、そしてしょうもないことを実行しました。

①ユンセリと同じピアスを買う

私、今年の夏、集英社のBAILAという雑誌の専属読者インフルエンサーというものになるべくオーディションを受けたのですが、まさに「勝負の日」であるその日につけていったピアスがこれ。

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自信はないけどどうにかするしかない「勝負の日」には、自分をユンセリと思うしかない!!!!と思い、買ってしまいました。

第10話でユンセリとリジョンヒョクが韓国で再会した時につけていたピアスを.....

一緒でしょ????てへ

感動的なシーンに一際輝くピアスが美しくて美しくて、そして韓国に戻っても孤独感と戦いながら頑張るユンセリが愛おしくて、大好きだったのです。思わずポチりました。

今もちょくちょくつけていて、つけてるだけで勇気が湧く、不思議なピアスです。


②眉毛をユンセリにする

ユンセリは眉毛がとにかくきれいです。

太眉だけど繊細で、それでいて意思のある眉毛。

こんな力強くて美しい女性になりたい。けど、目も鼻も口も、私が自分で生まれ持ったもので生きていくしかない。

そうだ、眉毛をきれいにしよう。

行ってきました、眉毛サロンに。

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ゲジゲジだった眉毛を整えて、即席ユンセリ!!!!(Beforeが見苦しくてすみません)

ユンセリピアスで勝ち取ったBAILAの座で、ちゃっかり眉毛サロン体験記も書きました。もはや私の軸は「いかにユンセリになるか」になっていきました。


③スキンケアをユンセリと同じものにする

ユンセリみたいなきれいな肌になりてぇ〜〜〜!と思い、ユンセリ演じるソンイェジンさんがCMキャラクターを務める韓国のスキンケアブランドの美容液を使っています。

毎日朝晩、美容液を肌に塗り込みながら「ユンセリになれ〜ユンセリになれ〜〜〜」と念じています。

使っているだけで、なんとなく心がユンセリに引っ張られていくんです。いや本当に。



・・・とまぁ、くだらないなーと思いながら読んでいる方がほとんどだと思いますが、私はいたって真剣にユンセリになろうと一つ一つを選択していきました。

こういう時、ユンセリならどうするだろうか?ユンセリだったら、なんていうだろうか?ユンセリなら、何を大事にするだろうか?

外見のことばかり述べてきましたが、何より私が一番ユンセリに学んだことは、「自分の人生は自分でハンドルを握る」ということです。

私がユンセリに出会ってから一番変わったこと。心がけるようになったこと。それは

④「誰か私のこと幸せにしてくれないかな〜」と絶対に言わない・思わない

ということです。

ユンセリは「私のこと、守ってくれるんだよね・・・?」と他力本願になることは一度たりともありませんでした。守ってくれたことには感謝し、自分も大切な人を主体的に守ろうとする。そんな姿に「この人は自分の人生を自分のものだとわかっているんだ」と思ったのです。

少し前までの私は「守ってくれる人いないかな〜」「幸せにしてくれる人、いないかな〜」といつも思っていました。超他力本願。自分を幸せにできるくらいの能力のある人に出会えますように、という上から目線で優しさのない最低な願望。そして、出会えないと「出会いがないわ〜」とほざく。なかなかに気持ちよくない人間だったなぁ、と思います。

ユンセリが幸せに満ちていくのをみて、ハッとしました。この人は、自分の力や自分の努力で、全ての物事を引き寄せているし、全ての結果を手に入れているんだ、と。

出会う人誰に対しても優しいところ、どんな逆境でも明るくユーモラスに乗り越えようとするところ、受け身じゃなくて主体的なところ、生きることに前向きで積極的なところ、自立心を強く持っているところ、諦めないところ、チャーミングなところ、、、、そのどれもがユンセリをユンセリたらしめていて、そして素晴らしい人に恵まれて幸せを手にしていくのです。

それは、結婚したいな〜とかいい人いないかな〜とかいうよくあるアラサードラマに描かれる人物ではなかった。「あれ、こんな女性、みたことない」と思う理想の姿でした。

私も、ユンセリみたいに強く優しい人になりたい。

異国の地の森の中に不時着しても(?)、前向きに生きる術を見つけて、その場その場で出会う人を大切にして、自分で自分と周りの人を幸せにしたい。

そんな風に「この人だったら」と思い浮かべられる人と出会えたこと、それが私の2020年の嬉しかったことです。

「ユンセリだったらどうするかな?」

そう考えて、小さいことから大きいことまでいろんなことを選択してきたし、これは2021年以降も続いていくことだと思います。

よし、ユンセリになるぞ。まじで。来年もユンセリ。


みなさま良いお年を!!!!!!

Sae

#2020年わたしの選択

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