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海外で幽霊ホテルに泊まったら

先月末から今月初旬にかけ、所用でイタリアとモナコを10日間ばかり旅してまいりました。 

その道中、ローマから車でトスカーナの山の中へ移動し、メディチ家の別荘だったという温泉施設に2泊した時のことです。

出たそうです。 

そうです、と言ったのは、私が見たわけではないから。

朝、なんか朝食ビュッフェで顔色悪いなー、という人が数人いたのですが。

聞けば昨夜は一晩中、怪奇現象に悩まされていたとのこと。

真夜中の3時半、ドンドンドン、と乱暴に扉を叩かれたので、恐る恐る出てみると外には誰もいなかったり。

明らかに部屋の中から、奇妙な物音や唸り声が聞こえたり。 

メディチ家の血塗られた歴史については、塩野七生先生の著作を読んでなんとなく知っていたので。
(めっちゃ面白いです)

その人たちが住んでいたという「人里離れた別荘」なんて、どんな因果が渦巻いていたとしても不思議はないに違いなく。

まあそりゃ出てもおかしくないわな、と素直に納得した私です。

でもこれ、実はとっても有効な撃退法がありまして。

それが以下に書いた魔法の呪文です。

実は、私が泊まった部屋にも、メディチ家の幽霊さんはきっと出ていたはずなのですが。

私は被害にはあわなかった。

なぜかというと、私は「ん?」と思った瞬間、とっさにこの呪文を唱え、さっさと布団をかぶることでことなきを得たからです。

そんな無敵の魔法の呪文とは。 

これです。

「すみませんねえ、なんのお構いもできませんで」 

これだけ。

これでも長ければ「すみません眠いです」だけでも充分に効果があります。 

本当なんです。

冗談で言っているんじゃありません。
これ、とっても効くんです。 

なぜならこの短い構文、
「相手へのリスペクト」と
「自分を大事にする気持ち」が同時にあるから。

なぜなら、霊は怖がったり構ったりしてくれる人のところへ優先して出ていくらしく。

自分に敬意を示しつつ、でもとりあってくれない人のところへは決して長居しないからです。

もちろん、すべての幽霊や怪奇現象にこれが効くとはいいませんが、過去私が体験してきた「それっぽい」事象は大体これで解決したのも事実です。

だから私は、海外で映画『シャイニング』みたいなホテルにうっかり泊まっちまった時は必ずやります。 

「すみませんねえ、せっかく出ていらしても、あいにく言葉がわかりませんで本当にごめんなさい」 

ちなみにこれ、国内でも京都などで落ち武者の霊に出会った時にも使えます。 

「すみません、昔の言葉、私無理っす。こう見えて大学は日本文学科だったんですが、グータラなもので専攻は古文じゃなく近現代で漱石以降しかわかりません」

要は波長を合わせないこと。 
どうもこれが大事なようです。

私はこれを、地縛霊が住むアパートに7年住んだ経験から会得しました。
その時の記事がこちらです。

隣の地縛霊
https://note.mu/saekirouge/n/n1a7c418b8c09 

海外へよく行かれる方、もし不気味な肖像画が飾ってあるような、古いホテルに泊まることがあったら是非いちどお試しください。

ただ、もし語学が堪能な方、そして幽霊でも良いから是非昔の人と話がしてみたい、という勇敢な方は、おもいきって「異人たちとの夏」をトライしてみても良いかもしれません。

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