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【女子の兵法2.0 其ノ一】自分の年齢をありのままに受けとめる。

『天を知り地を知れば、すなわち勝(しょう)、窮(きわ)まらず』(孫子)

(解釈)
自分の運の良いときに準備をし、持っているものを最大限活用して勝負に出れば負け知らずってこと
です。

「アンタの賞味期限、あと5年やで」

 これは私が20歳のとき、卒業旅行中に知り合ったバッグパッカーの男性に言われた言葉です。

 そのひとは旅先で一人旅の日本人女性をひっかけては次々とモノにしていたらしく、帰国後まもなく「来週、東京に仕事で行くから会わない?」とメールがきて、旅先ではいろいろ親切にしてもらったのでそれじゃあと出かけたところ、前置きもなにもなく、即「ホテルへ行こう」と誘われました。
見た目はわりとタイプでしたが、恋もしていないのにそんなもん行けるわけありません。「はははご冗談でしょう」と断ったら、たちまち不機嫌になった彼から言い放たれたのが冒頭の言葉でした。

「アンタの賞味期限、あと5年やで」

当時は1980年代最後、バブル絶頂期の頃です。いやあ、すごい時代でした。それとも、今でもそういうのってあるのでしょうか。
なにしろ「女はクリスマスケーキ(25歳まで)」なんて言葉が当たり前に使われていた時代。長居は無用、と帰り支度をしていたら追い打ちをかけるように彼は言いました。

「いつまでもそんな風にお高くとまってると、後で絶対後悔するでえ。いまアンタが足蹴にしている男は、10年後にアンタがどんなに頑張っても手に入らない男やからな」

 悲しいかな、事実である、と私は数年前に書きましたが、ここ数年の世間の動向を見ているとそんなことはありませんでした。

たしかに、女は若くてキレイなほど恋愛における交渉事に有利、という側面はありますが、若さとかキレイさだけに頼っていると将来必ず地獄を見ます。

というのは、若さキレイさに甘えているとちやほやされてワガママになってしまったり、人生経験を積む機会に恵まれずヘンな男に引っかかったり、あげく、生きるすべをなんにも持たないうちに年だけとってしまう、という恐ろしい未来が待っているからです。
それに、たとえ結婚しても内面的魅力に欠けるため夫に顧みられず、生きがいを持たずに空虚な人生を送っている女性も大勢います。

確かに、この国では若さ美しさが尊重される文化があります。が、そもそも若さとかきれいさだけを求めるような男性と結婚しても幸せにはなれないんじゃないか。
しかも40歳の女に価値がないかというと、決してそんなことはありません。桜にも一分咲きから満開の桜、散りぎわから葉桜へと美しさに移り変わりがあるように、その年齢なりの魅力を前面に押し出していけばよいだけの話です。

そして、これは知り合いの美容外科の先生がおっしゃっていたことですが、近ごろはいろいろな技術が進み、今や25歳の女と40歳の女が同じ男をとりあう時代がやってきたそうです。確かに、昔の40歳と今の40歳はほとんど違う人種です。いやほんとすごい時代になってきました。30年前にはいったい誰がこんな時代が来ると想像したでしょうか。
もうこうなってくると上の世代の常識はことごとく通用しません。20代も30代も40代も、50代以上ですらロールモデルがなくなってきています。だから自分でつくるのです。今すぐに、今日、この時から。

逆にいうと、それが自分にとって心地よく、他人様に迷惑さえかけなければ、はたから見てそれがどんなヘンな生き方だって構わないのです。もはやそういう時代が来てます。だからじゃんじゃん、仕事も恋愛も自分仕様にしていくべし。

そして、なによりも無視してはならないのは今、この国が前人未到の超高齢化社会に突入しようとしている事実です。そう、周り中みーんな年をとっていくの。だからだんだん年齢自体がハンディにならなくなっていく。
そのとき、一体なにが女としての魅力をはかる決め手になるか。

私はズバリ「人としての面白さ」に尽きると思ってます。

もちろん、いくつになっても外見を磨くのは大いにけっこうなことですが(私もしてます)、それ以上に大事なのは、「人として面白くあること」ではないでしょうか。
なぜなら、楽しんでいる人間は自己肯定感が上がりますし、なにより男女を問わず、そういう人はいくつになっても絶大なヒキがあるからです。

いけないのは無理に若作りのメイクやファッションをして若い女と張り合うこと。はっきり言って、これには切りたての生花とドライフラワーを並べ置くくらいの痛ましさがあります。女にはその年齢なりの売り方というものがあります。
ですから、若い女と無理に同じ土俵で勝負するより、包容力や知力、経験値など、これまでの人生で得てきたものをフル活用し、その年齢ならではの戦い方をこころがけることをおすすめします。

世の中、いろんなニーズがあります。ドイツのことわざに

「どんなナベにも合うフタがある」

というのがあると言いますが、世界のどこかには必ず自分というナベに(まあフタでもよいのですが)ピッタリ合うフタがあります。世界はそういう風にできてます。少なくとも、それを信じて諦めない人の前には、いつか必ず立派なナベブタが転がってくるのです。

ですから、そのフタと必ず出会うことを信じ、自分の実年齢を素直に受け入れ、今こそ我が天の時と知り、その強みを徹底的に生かした戦略をとることをおすすめします。

今の自分の年齢が「適齢期」とこころえ、地の利を得て勝負していきましょう。

「今の自分を花咲かせよう」

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