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明け方の手

ある日、突然彼が帰ってきた。

舞い上がった私はあれこれ機関銃のように話した。
ふと我に返り、座り直した。

「あの、◯ちゃん、ごめんなさい、
 あなたの物をいろいろ処分しちゃったの」

がしっと両手が乱暴に私の頬を挟んだ。
あぁ、怒られる…と思ったとき、

「何言ってんだ、がんばってるじゃないか」

それで、目が覚めた。

確かに両の頬に、指の圧力が残っていた。

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