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学生時代から機械学習の研究をしてきた藤原さんへインタビュー。藤原さんがサグリに入社した理由をご紹介【入社者インタビュー】

採用担当の山本です。今回は、2023年9月に機械学習エンジニアとして入社した、藤原さんの入社された経緯をご紹介します。
大学時代から機械学習を学ばれていた藤原さんが、業務にやりがいを感じる瞬間とは?
是非、ご一読ください!

藤原さん
大学院卒業後、大手メーカー、スタートアップ2社を経て2023年9月にサグリに入社。



つくったプロダクトに、誰かからの反応があることがやりがいに。

まずは経歴を教えてください。学生時代は何を専攻されていたんですか?

大学は工学部でコンピュータサイエンスを学び、大学院は情報学専攻でした。
もともとゲームが好きで、学生時代はシューティングゲームが好きで、かなりやりこんでいました。その流れでゲームをつくりたいなと思ったことがコンピュータサイエンスを学ぶことになったきっかけです。

ただ、高専に入学したあとのプログラミングの初めての授業でゲームを作る以外にもプログラミングする仕事はある、と先生に言われて自分の視野が狭かったことに気づきましたし、他の選択肢もなんとなく考えるようになりました。

高専時代はプログラミングコンテストに出ていましたが、初めてチームリーダーを任せていただいた最後の年はコンテスト経験者が自分しかおらず、プログラミング、マニュアル作成やプレゼンの準備など、他の4人の助けを借りつつも、ほぼ一人で徹夜でやったこともありました。
今思うと、自分一人で抱え込まずにもうちょっと協力してできたらよかったかな、とも思いますが、かなり頑張った思い出です。

そこまで頑張れたのは、なんだかんだプログラミングが好きなのかもしれません。
ただ、当時から、プログラミング自体よりも、できたプロダクトが使われる、誰かからの反応があることに興味を持っていたと思います。

高専は5年制なので、大学に3年生から編入し、大学は工学部、大学院は情報学専攻と名前は違ったものの、やっていることはほぼ変わらずでした。
もともとは大学卒業後に就職を考えており、大学院に進む気持ちはあまりなかったのですが、大学時代の教授に「大学院は絶対に行っておいた方がいい、研究に向いているよ」とお話してもらい、それまで自分ではそうは思ってなかったものの、そう言ってもらえるなら、と思い、進学しました。
実際、大学は編入して2年間だけだったこともあり、成長できた実感もあまりなく、もう少し勉強した方がいいかな、という気持ちもありました。

就職活動ではなぜ大手メーカーに入社されたのでしょうか。

大学時代の研究から一貫して機械学習を使ったテーマを扱っていたので、解析に仕事はしたいなと思っていました。1社目のメーカーは、インターンシップに行ったときに、お客様扱いなのかな、と思って参加していたものの、社員の方からよくないところはしっかりフィードバックやアドバイスいただける環境で、その姿勢に魅力を感じたこともあり、そのまま入社を決めました。

入社してすぐの仕事内容は、画像認識で、不良品や出荷できない製品を検知するためのアルゴリズム設計でした。それまでは工場でパートさんが目で見て、不良品を仕分けていましたが、疲れてくるとミスが出てしまったり、間違いがあることはわかっていました。
AIでこのミスを減らすために、不良を10種類くらいに分類できるモデルを作成しました。実際に実装をしているときは、正直なんとなくやっていたのですが、そのあと実際に工場に足を運び、製造ラインが動いているところを見て、工場の方に「ちゃんと検知できてるよ!」とお話いただいた時は、やりがいを感じました。

つくりたいものを作り、世に出すため、ベンチャー企業へ

2社目ではベンチャー企業に転職されていますが、きっかけはありましたか?

1社目は、社内の工場向けのプロダクトで、工場の要望に併せて開発する形でしたが、自分たちがつくりたいプロダクトをつくり、市場に出してみたい、と思い転職しました。

2社目の会社は音の異常検知を扱っていましたが、大学、大学院で音声を扱う機械学習を研究していたので、その学びも活かせる分野でした。
入社を決めたのは、内定時に社長からいただいた手紙だったのですが、入社後、実は人事が書いていたと言われる、、ということが実はありました。

ベンチャー企業への転職にGAPはありましたか?

1社目を退職するときは、周りからも「まだ早いのでは?」「もう少しいた方がいいよ」という声掛けもありましたが、自分の中では転職を決めていました。

2社目の会社は同世代が多かったことは刺激でしたね。
同世代でも、バックグランドが例えば物理であったり、前職の会社で全然違うことをしていたりと、多様なメンバーと働けることも新鮮でした。
年の近いメンバーと仲良くなることができ、一緒に仕事をして、プロダクトをつくることができるのは楽しかったです。

また、1社目では企業文化もあり厳格なルールが多く合ったのですが、転職したことで、1社目の常識が他の会社でも常識ではないことも気づきでしたね。

3社目の会社に転職されたきっかけを教えてください。

入社して、1年でちょうどコロナ禍になってしまい、自社プロダクトの開発が思うように進まなくなったことがきっかけです。そのころ周りも一気に退職してしまうタイミングで自分も退職しました。

3社目は、脳波などの画像を扱う解析を行う企業です。
今後のキャリアを考え、機械学習やデータ分析のみでは自分よりもさらにすごい人を見てきたので、キャリアの幅を広げたいとフロントエンドやバックエンドの技術にも触れたい気持ちがありました。
面接ではそういったキャリアもあるというお話だったものの、実は自分が入社する直前に研究開発を担っていた方が退職してしまっており、その方の研究業務を引き継ぐ形になり、その業務が中心となってしまい、なかなか業務の幅を広げることはできませんでした。

ただ、医療系のデータは習得できるデータ量が少ない中でどれだけ工夫をしてやるか、といった仕事のやり方が身に付いたのはよかったと思います。
会社から大学病院に脳波計を提供し、計測していただいていたのですが、どうしたらもっとデータが集まるか?から考え「データがないからできない」ではなく、「どうしたらできるか」という姿勢が身に付いたと思います。

「一番大変そう」が決め手で、サグリへ入社。

当社サグリへの転職のきっかけはありましたか?

もともと、面接の時のアプリケーション側も関われるという話が違ったこともあって、再度転職を考え始めていました。
研究開発を1年経験し、一向に「モノ」ができあがらない中で、工夫のし甲斐はあるものの、プロダクトとして世に出して、フィードバックが得られる、ということがないことに、苦しくなってしまいました。もちろん共同研究先の大学の先生と話して少しずつ数値を改善して、ということはありましたが、やっぱり「役に立っている」という実感がありませんでした。

やはり、自分たちのプロダクトが実際に使われていて、人の役に立っている、という感覚が持てることは自分にとって大切だと思います。

サグリに転職を決められた理由はありますか?

一番大変そうだったからです。
カジュアル面談の時にも、課題ややりたいことを機械学習メンバーの若林さんが話してくれましたし、衛星データはこれまであまり触る機会がなかったものの、定点のデータでも時系列で変わっていったり、データの扱いにはまだ工夫の余地がある、農業というドメインも、まだまだ課題やできることがたくさんありそうな領域、という点で、一番大変そうだとおもいました。

事業としても、社内で取り組めることとしてもまだまだ取り組む余地が大きそうだと感じました。
サグリはプロダクトもそうですし開発のスタイルもまだまだ自分たちでつくっていくフェーズで、固まってないからこそ、何に対しても意見をして変えていける環境は魅力だなと思います。

入社をしてみてGAPはありましたか?

ネガティブなGAPは今のところないですね。

農業や衛星データについては新たに身に付いた知識はたくさんあります。
衛星データの種類がこんなにたくさんあることも知らなかったですし、10メートル単位、数10センチ単位など、解像度全然違うデータがあります。
地形の情報などもまだまだ活用できる部分はあり、衛星データにはいろんな切り口がありますね。

農業についても、この作物だったら何月のデータが重要、など作物によってもデータをどう扱うかが違います。1ヵ月分のデータだけ見てもわからず、継続的に時系列でみることでわかることがある、というところもこれまでの機械学習とは違うところです。

入社前はもちろん、お米はどういうスケジュールで育っているかも知らなかったですし、小麦を春にまくか、秋にまくか、は自治体によっても違うことも知りませんでした。
地域によって、育てている作物が全く違います。
昔、学校の授業で習ったことや教科書に書いてあってなんとなく理解していたことも、衛星データの解析を通じて実感できる部分もあります。

サグリに入ってよかったところはどんなところですか?

今、サグリは人もどんどん増えていて、変化の大きいタイミングだと思います。入社してまだ半年も経っていませんが、組織の体制が変わったり、自分の仕事の内容も3ヵ月、半年スパンでやるべきことが代わり、また1月にCTOのNaoyaさんが入社してきたこと、オフィスが移転予定であることなど大きなことや小さいことも含め、変化だらけだと思います。
このタイミングに携われることは最初の会社にいた頃は想像もできなかったですし、今後の自分のキャリアにとってもいいことなのかなぁ、思っています。

役員との距離の近さ、ビジネスサイドからの情報量も、エンジニアとして働く魅力。

現在はどのような業務に取り組まれていますか?

デタバのモデル改善をしています。
デタバは現在、利用いただく自治体さんに併せてデータをダウンロード、セットしたりと手作業で対応している部分や、機械学習モデルも自治体さんに合わせて調整しなければいけない部分がたくさんあります。
今後、利用いただく自治体さんが増えていく中で、なるべく自動化して対応ができるよう、取り組んでいるところです。

また、デタバは、栽培されている作物の検知・判定をしていますが、米、麦、豆、穀類、などいくつかの作物の中で何なのか、判断しなければいけません。この判定の精度をたかめていくことにも取り組んでいます。
衛星データでは、色での植生の判断だけでなく、水分量や、地表の表面のざらつき度合などのデータを取得することも可能です。

例えば、お米では、画像がどの程度の緑か判定するよりも、水を張っているタイミングが重要なので、地表の水分量のデータは重要な指標な指標です。

色で判断する光学衛星では、天気が曇ってしまうと判断できない部分がありますが、SAR衛星では、曇っていてもデータが取得できます。判定が当たると、うれしいですね。

サグリのいいな、と感じた部分はどのようなところでしょうか?

益田さん、Naoyaさんなど役員の方が、普段からオフィスに居て「ちょっといいですか?」と気さくに話せるところですね。そこは、これまで経験してた会社とは違うところです。
月に2回1on1の機会もありますし、話しやすい環境をつくろうとしてくれているとかんじます。
ビジネスサイドから、今お客様から要望いただいている新しい研究テーマやプロダクトなどの話をオフィスで耳にする機会もあり、出社をしていると得られる情報量や教えてもらえることも多いと感じますね。もちろん、アクタバ、デタバの利用自治体さんのお話をすることもあります。

最後に、サグリへの応募を検討されている方へのメッセージをお願いします!

サグリの取り組む領域は、とても面白いドメインだとは思います。
シンプルに画像解析だけで済むテーマは多くなく、時系列の観点でデータを見たり、土地の特性を考慮したりとたくさんの視点で解析のしがいがあります。

現在は、デタバは作物判定、アクタバは耕作放棄地の判定、サグリは土壌成分の判定をやっていますが、「衛星データ×農業」では、まだまだ取り組む余地のあるテーマが多く、終わりがありません。

新しいものを自分でつくりたいとう方、そしてその過程の中でガンガン自分の意見を言って形にしていくプロセスをやりたい、という方はサグリに合っていると思います。
自分から意見をどんどん言っていただける方と一緒に働けることを楽しみにしています。


サグリでは仲間を募集しております!
サグリでは「衛星データ×AI」で農業に貢献するプロダクトを複数、開発中です!
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