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消防団機関員講習を受講。復習がてらにまとめたものを公開することで、誰かに繋がれば良いかと思ったのでやってみる。(更新:2022年6月)

#先日の余談

備忘録としてまとめた内容をスライドショーにしておきました。

・講習日: 2017年10月27日
・場所:京都市消防活動総合センター内 消防学校
・作成:佐原 誠(京都市右京区太秦消防分団)

講習のレジュメ

・ガイダンス:受講要領の説明
・基礎理科化学:消防理化学に関する基礎的知識
・ポンプ運用:可搬小型動力ポンプの構造および作用
 (昼休憩)
・機関設備:点検整備、故障と対策
・ポンプ運用:吸水・送水処置、一時送水停止(中継送水)


スライドショーの中身を貼っておきます。(間違い・誤解などあればご連絡ください♪)

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燃料携帯と燃焼の4要素と消費の4要素

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ガソリン・灯油・経由の違い(比較表)

軽油の臭いのイメージがわからなかった。。僕の経験値が少ないです!

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ガソリン・灯油・経由の違い(凡例)

爆発限界とは、可燃物(灯油など)が保管されている空間(倉庫など)が密閉空間になっており、空気中の可燃物がその値になっていると爆発を起こしてしまう条件を示している。密閉空間にて「換気」を促すのは一酸化中毒防止の他に、爆発の防止でもある。ちなみに、その作用を有効利用した道具はエンジンである。

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ガソリン携行缶 留意事項

追記:2019年7月24日
京都市伏見区の凄惨な事件ではガソリン携行缶が使われていた。ガソリンによる延焼は短時間で広がり、多くの犠牲者が焼死にて亡くなられた。
追記:2020年1月22日
ガソリンを販売するため容器に詰め替えるときは、顧客の本人確認、使用目的の確認及び販売記録の作成を行うこととされました(令和2年2月1日施行:総務省

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ガソリン携行缶 注意喚起

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第3類危険物について

マグネシウムは小学校の頃か、理科の実験室で燃焼作用を調べるにも利用した記憶がおぼろげながらに残っている。その際、消火はガラス容器で蓋をして「窒息消火」か、マグネシウムがすべて燃え切り可燃物が無くなる「除去消火」であったのだろう。燃焼中に水を掛けると激しく反応して危険であったに違いない。

追記:2018年7月6日
西日本を襲った豪雨の影響で、岡山県総社市にあるアルミのリサイクル工場で起きた爆発事故。高温のアルミに大量の水が接触し水蒸気爆発が起きた可能性。

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小型動力ポンプ 吸水可能限度

日常生活でも2階では蛇口をひねると水圧が下がっている気もする。ビルなどの高層階では、一旦屋上のタンクに水を貯めてから利用している。映画などでニューヨークのビル郡の屋上にある木製のタンクも同じですね。

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小型動力ポンプ 背圧への考慮

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小型動力ポンプ 操作パネル/始動〜放水までの手順

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↓こちらは僕が在籍している太秦分団の小型動力ポンプ(シバウラ製)の操作パネルです。左側のゲージは真空ポンプ(吸水側の錬成計)となっており、吸水作動を行う際、真空状態となって負圧環境を作ります。その際ゲージが「0」以下を指しています。

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追記:2018年5月20日
「京都市右京区総合査閲」に参加した。ポンプは新型の「トーハツ製」でした。放水レバーが持ちやすかったです。


小型動力ポンプ 真空ポンプ(吸水準備)

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小型動力ポンプ タービンポンプ(放水準備)

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追記:2018年9月23日
太秦分団にて放水訓練を行った。
見落としがちな注意点として、排気ガスの出口には何も置いていないことを確認する。今回、ロープを引いて始動するリコイルスタータの実習も行ったのだがコツがいるのか、僕はうまくできなかった(周囲や自分の腰に注意です!)。
放水レバーを急いで開放すると空のホースに水圧が勢いよく加わる。それによってホースが暴れて周囲への事故につながる恐れがあるため、放水レバーは徐々に開いていく(半分ぐらい開いて様子を確認してから全開にする感じ)。ホースに水が流れるとポンプ内の圧力が下がるので適切な圧力(目安:0.1〜0.3Mpa)を維持する。
放水を開始すると、さらに圧力が下がるので放水に必要な適切な圧力(目安:0.4〜0.5Mpa)を状況や環境によって維持する。

※アイドリングの状態が続くような場合はドレンコックを少し開いて排水を行った。(訓練ならではの状況かも知れない)
※撤収する際、燃料コックを閉じて、先に残ったガソリンのみでアイドリングを行った。(ポンプ内の余分な水を抜くことができるのか、余分なガソリンがなくなるのか、また確認しておこう)

追記:2018年12月16日
太秦分団にて放水訓練を行った。
リコイルスターターはエンジンが冷えていることもあって、ティクラを押しながらスターターを回すけど、非常に難しい...。結局、初回は消防職員の方にエンジン掛けてもらった。エンジンが暖まってから再度挑戦してみると、簡単に掛かった♪
頭ではわかっているが、操作の中で確認もれることもあって、周囲を確認しながら、少しずつ放水レバーを開いていくが放水が始まらない、スロットルも開いているが、気がつくと圧力が「0」になっている。やや焦りながら、もう一度、給水レバーを引くと真空ポンプを回って、ポンプ内の水圧が上がる、放水レバーはすでに開いている状態であったので放水が始まった。(手順がアカン...)

<反省点メモ>
放水レバーを開く際に、ポンプ圧の確認が曖昧であった気がする。事前に少し上げておくとスムーズだろう。周囲も見ながらポンプの操作を行うのが機関員の務めである。

尚、他の団員へのレクチャーもしたんですが、ドレンコックの開閉の状態がつかめない人もおられた。おそらく地面に対して水平・垂直で考えてしまうのだろうか。パイプの進行方向に対して縦が開く、横が閉じると覚えるとわかりやすいようです。

追記:2020年1月19日
太秦分団にて放水訓練を行った。
毎年1月に実施される文化財防火運動の一環で、地元の氏神様である木嶋神社の防火訓練として、付近住民(森ヶ東町、森ヶ西町、森ヶ前町)らと協力し、地元の太秦消防分団や、右京消防署員らと放水作業を含めた消防訓練を行っており、当日は右京消防署員の指導の下、重要文化財に見立てた箱の回収、初期消火として消化器訓練、バケツリレーや境内の放水設備、消防分団による小型ポンプの放水訓練を行った。
昨年から総合査閲の小型動力ポンプ操法メンバーを交代したので、1番員としてポンプ操作を行うのは久しぶりだったが、前回の反省を意識しながら放水レバーとスロットルを同時に操作する。特に問題なく実施ができた(ほっとしている♪)。燃料計を確認すると半分以下を示していたのでガソリンを補充。未だに2ストロークエンジンということもあってオイル入の混合ガソリンを用いている、バイクを乗っていた頃を思い出す懐かしい匂い。

追記:2022年6月19日
太秦分団にて放水訓練を行った。
久しぶりにポンプを担当したので、備忘録として追記をしておく。太秦分団の今のポンプはシバウラ製ということで、エンジンを始動する際に、かかりが悪いと「ティクラー」を押す手順がある。シバウラ製には無いんだけれどチョークは空気量でティクラはガソリン量の調整になるということで、チョークは戻せるがティクラは戻せない。ってことはけっこう大事なポイントなんだろう。被ると自然乾燥するのを待つかプラグを外して掃除するしかないので気をつけようってこと。


小型動力ポンプ 中継送水体形(図)

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小型動力ポンプ 中継送水体形(ポンプ管理)

追記:2018年1月14日
「京都市消防局震災警防訓練(大規模街区火災防御訓練)」に参加した。その際の水圧目安を追記。
・元ポンプ(送水ポンプ)の送水圧力は約0.35Mpa
・先ポンプ(受けポンプ)の放水圧力は約0.65Mpa
※どちらも連成計のゲージではなく放水側のゲージです。

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小型動力ポンプ 点検整備

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補足:消防団に関する数値データ(総務省消防庁)
→定期的に更新あるかも。

例年、消防職員は増えており、消防団員が減ってきているのがよくわかります。高齢化の影響でしょうかね、田舎の消防団が顕著だと思いますがそこまでのデータはありませんね。(ちなみに女性の消防団数は消防職員と同じように増えております。感謝!)


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京都市消防活動総合センター内 消防学校
京都市消防局震災警防訓練(大規模街区火災防御訓練)が始まる

(継続的に更新予定です)


参考:消防団警防教育・水災課程のまとめはこちら

#消防団 #機関員 #小型動力ポンプ #スライドショー  #第3種危険物


僕のnoteは自分自身の備忘録としての側面が強いですが、もしも誰かの役にたって、そのアクションの一つとしてサポートがあるなら、ただただ感謝です。