カレーという名の、オーパーツ
できあがったカレーを食べながら、考える。
どうして、カレーの味は母に似なかったんだろう、 と。
私のカレーの作り方は母から教わったもので、
同じ材料と手順で作っているのに、
なぜか味まではそっくりにできないのである。
そんなとき、カレーも、ある種の「オーパーツ」
ではないかと思うのだ。
オーパーツという言葉は、「本来その時代の技術や材料、人々の持つ知識では作ることのできないはずの人工物」をさす言葉である。
しかし、近年では「一時期は作ることができたものの、現在では再現ができなくなったもの」をさす
ときにも使われるようになった。
母の作るカレーについては、完全再現とはいかないまでも、いくつか母の味に近づけられるポイントがある。
今回は、そのポイントを大きく3つに分けて
紹介していきたい。
カレーを作るときは
・タマネギ
・リンゴ
・中濃ソース
・ケチャップ
・タバスコ(赤でも緑でも。お気に入りのものを)
・インスタントコーヒー の準備をお忘れなく。
①タマネギは低温でじっくり、べっこう飴色に
なって焦げ目がつくまで炒めてから加える。
母曰く、「早く焦がそうとして一気に火を通して も甘くならないよ」とのことだった。
忙しいときは、くし切りにしたタマネギをレンジで30秒程度チンしてから炒めてもいいそうである。
②カレールーを入れてから、すりおろしたリンゴと 中濃ソース、ケチャップ、タバスコを加える。
ソースとケチャップは、スパイスがたくさん入って いる うまみのもとだという。
③インスタントコーヒーで、ルーの独特な匂いを抑える。
もしかしたら、ここにメモした以外にも、
カレー作りの裏技があるのかもしれない。
今度、お母さんに改めてカレーの作り方を習おう
かな。
本当の意味での、オーパーツとなってしまう前に。
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