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2024年 恵方巻販売までのあれこれ

今年はとうとう、ようやっと恵方巻をやります。

去年もご要望はいただいていたのですが、なかなか着手できず。一番の問題、と考えていたのはシャリです。
当店にご来店いただいたことがある方は分かると思いますが、カウンターで食べることに特化したピーキーなシャリです。
賞味期限1分、みたいなチューニングをしています。お皿に置いた瞬間から味が落ちていくと思っています。山形県のササニシキの古米を使い、水加減をかなり絞った硬めの赤酢シャリをお店で出しております。

赤酢シャリにしたのは熟成ネタをメインに据えると決めたから。
いわゆる美味しんぼのハンバーガー回です、ネタの旨味をシャリが受け止めきれなくなる。食感も熟成するとネタは柔らかくなる傾向にあるので、咀嚼していただくためにあえてシャリは硬めに仕上げています。咀嚼することによって上がる旨味、香りがあります。
ありがたいことにそんなシャリを好んでいただけることは多く、あくまでこのシャリに合うネタに仕立てていく方針です。此花区の杉原米穀店様、ご紹介いただいた鮨奉行様、あらためて御礼申し上げます。

しかしカウンター仕様にした分、お持ち帰りには向かず、お土産を頼まれた際は基本的にお断りしております。恵方巻にも同じ課題が生じるため、そこを解決しないと数時間後に食べたら美味しくないのは明白。冷蔵庫に入れて翌日食べよう、なんてことになったらパッサパサで食べられたもんじゃない、となります。

持ち帰り用のシャリを開発しないと思いつつ優先度を上げられずに時間だけ経過する。そんな時に強制的に開発する機会が訪れました。ご存じの方もいらっしゃいますがカンボジア案件です。
詳細は別でアウトプットする予定ですが、プノンペンで寿司屋を開店するお手伝いをしました。そこで試作したシャリが持ち帰りにも適している、そう判断して恵方巻をやろうと決めました。使っている赤酢も水加減も通常営業とは異なります。

初めての試みですので予約制とさせていただきました。いろいろとこの時期に美味しいネタを巻いた海鮮系の巻き寿司をいくつかご用意しましたが、海鮮系の入っていない普通の恵方巻もございます。

普通の恵方巻
熟成本マグロの赤身ヅケ巻
本マグロ中トロのトロタク巻
おまかせ白身魚と雲丹巻
熟成寒ブリの棒寿司

白身魚は2㎏UPのメジナとヒラスズキを使います。雲丹はミョウバン無しのバフンウニ、価格はお高めですが、原価率も相応に高いです。お受け取りの時間を指定いただきますので、なるべく出来立てをご用意いたします。

当日はWaitingBAR形式で店も開けています。
カラスミやあん肝などの簡単なアテになりますがお店でお酒を飲んでいただけるようにします。時間帯によってはバタバタしていますのでサービスレベルはお察しくださいませ。

ひさびさの長文失礼しました。


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