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アメリ

こんにちは、「月の見える丘邸」亭主の月松です。
書けるうちに書いとこうと思って今日も筆を執ってみました。

作業中に映画を観てることが多いんですが、今回は10年ぶりに「アメリ」を見ました。

Ⓒ2001 UGC IMAGES-TAPIOCA FILM-FRANCE 3 CINEMA-MMC INDEPENDENT-Tous droits reserves

「アメリ」
監督はジャン=ピエール・ジュネ
主演はオドレイ・トトゥ
2001年公開。フランス映画ですね。

ジャン・ピエール・ジュネはデリカテッセンも好きです。

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核戦争後のパリの精肉店が舞台のブラックコメディ。
ジャン=ピエール・ジュネの苦味が強いジョークと、個性的でハイセンスな画面のコントラストがなかなか好きです。
アメリ、ひたすら画面が可愛い♡という触れ込みの口コミを見かけることが多いけど、それで観た人はド頭から遺憾なく発揮されるエグめの下ネタ、大丈夫なんだろうかと心配になります。

以下、映画の内容に触れているのでネタバレにご注意ください。

物語はアメリの親の話から、どんな子供時代を送って育ってきたかというエピソードから始まります。物語は終始、アンドリ・デュソリエの語りをベースに進んでいきます。

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神経質な母親と冷淡な父親の元であまり構ってもらえずに育ったアメリは、アメリを心臓病だと勘違いした父親に学校に通わせてもらえず、友達のいない孤独な少女時代を過ごす。
やがてアメリは事故で母親を亡くし、父親はさらに自分の世界に閉じこもるようになってしまう。アメリもしばしば自分の想像の世界へ旅立つようになり、他人とコミュニケーションをとるのが下手な不器用な女性へと育っていった。

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22歳になったアメリは「カフェ・デ・ドゥ・ムーラン」というお店でカフェ店員として働いてます。店員もお客もクセだらけ。
というかこの映画の登場人物は基本キャラクターのデフォルメが効いてて、洋画で外国人の顔の見分けがつかないという方でも大丈夫そうだけど、この時点でかなり好き嫌い分かれそう。ジャン・ピエール・ジュネの映画だな~という感じでブラックジョークが効いてて私は好きです。
小粋な音楽とリズミカルなテンポ、皮肉の効いた語り、妙に洒落た映像で進む物語、ティム・バートンの「チャーリーとチョコレート工場」が好きな人は好きそうだなあという感じの苦みがあります。

映画の中でアメリはある出来事から、人々に悟られないように小さなお節介を焼き、人々に小さな幸せを届けることに楽しみを見出します。
たまに犯罪スレスレみたいなやつもあるけど……(…)

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FASHION PRESS
https://www.fashion-press.net/news/109059

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そんな生活を送る中、アメリにも気になる男性が出来ます。
物語の中にいくつもの愛が登場しますが、その中で、アメリはずっと愛を求めていますが孤独な存在として描かれています。

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アメリの気になる人、ニノ。
駅にある証明写真の撮影ボックスの下に捨てられた写真をコレクションしているちょっと変わった男の人です。
アメリはニノに近づこうとしますが、元来のコミュニケーション下手と不器用が邪魔して、なかなか彼の前に姿を現すことすら出来ません。
俳優は若かりし頃のマチュー・カソヴィッツ。爽やかで優しい顔立ちで笑顔がとにかくキュート。上のシーンは作中でも屈指の名シーンです。

アメリの恋を、アメリの想像上の友人たちや、実際に唯一の友人とも言える同じアパートに住む老人レイモンも応援してくれます。

Ⓒ2001 UGC IMAGES-TAPIOCA FILM-FRANCE 3 CINEMA-MMC INDEPENDENT-Tous droits reserves

彼は「思い切ってぶつかっても自分が砕けてしまうことはない」とアメリの背中を押します。
一方、ニノはアメリの残したヒントを辿って彼女を見つけ出し、二人はようやく対面を果たすのです。

Ⓒ2001 UGC IMAGES-TAPIOCA FILM-FRANCE 3 CINEMA-MMC INDEPENDENT-Tous droits reserves

ようやく両思いになれた二人がニノのバイクに乗ってパリの街を駆けていくシーン。ここは有名なので知ってる人も多いんじゃないでしょうか。
レトロでクラシックなパリの街並みが可愛らしい映画、というのは確かに間違ってないんですが、ジャン=ピエール・ジュネらしいエグみのあるブラックユーモアが効いたフランス映画。それが「アメリ」です。
映像のお洒落さは折り紙付き。フランス映画らしいウィットに富んだ名作なので、映画好きな人にはぜひ一度観てみてほしいですね~~~(好みは分かれると思いますが)。

私は好きです。このリズム感がどことなくクセになります。
10年ぶりに観てみてよかったです。やはり洒落た映画だった。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。またね。

月松


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