流氷

裸亀の空欠け割りて、夕雲のごと
ノロッコが亡霊 氷白わたる海獺の黒き
ねむりのはるが融けて かすみたつ
古里よぶ声はかぜや おもかげの間だに見ゆ

まだら陽の汐うたひのそらね浮きもとゆれる舟こぎいだす

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