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執筆実績:ご自身が感じる電験3種の難易度について

 電験三種の難易度を考えるうえで、多くの指標がありますが、その重要な一つは電験三種の試験は年一回であるという事もあると思います。
 私の取得している資格の中には陸上無線技術士という資格もあるのですが、こちらも難易度が高いと言われていますが、年二回実施されていますので、一回の失敗がそこまで大きくありません。
 それに比べて電験三種は一回の失敗を来年にならなければ取り返すことができないのが非常に大きな欠点となります。その間に諦めてしまったり、多くの他の優先課題を行ってしまったりしてしまうことが多いでしょう。
 これは難易度というより、メンタルの問題かと思うのですが、こうしたことも難易度が高いということに結び付けていると思います。
 それぞれの科目についての難易度を考えてみます。
まずは理論についてです。
 理論の範囲は工業高校で行う電気回路、電磁気学、少し難しい問題では、電荷にかかる力を算出するベクトル計算、トランジスタを用いた電子回路に関する問題なども出題されます。
これらは、高校物理などでも同じ内容を行うこともあり、そうした部分の復習でもある程度点数が取れると思います。電気回路は三相交流の問題などがでることもあり、やはり電気の基礎を最も必要とする科目です。ここをしっかりと固めることで、その応用となる電力や機械の計算問題も分かるようになります。
次に電力です。
電力の範囲は水力、火力、原子力発電を扱う発電、送電変電、などが主となります。
 この科目は語句を答える問題も多く出題されるため、参考書の文章問題を理解すれば取れる比較的難易度は低い科目となります。
しかし、B問題では発電量の計算や送電時の電圧降下といった計算問題も出題されます。これも専門的に思えますが、理論の基礎をしっかりと行っていれば、理解に時間はかからないでしょう。
次に機械です。
機械はとにかく範囲が広く、一番勉強が難しい科目です。電動機、半導体機器、電熱機器。照明機器、自動制御など勉強しなければならない分野が多すぎることが難易度を上げています。
この科目の勉強方法としてはとにかく近年の傾向から、範囲を絞ることです。範囲に入っているが過去十年あまり出題されていない範囲は思い切って勉強しないで、他の問題に注力するという方法も一つの手となります。
近年の傾向から外れた問題が出ることもありますが、これは出ても一、二問となります。
最後に法規です。
 法規は、実務を行っている人にとっては電気設備技術基準や電気事業法などから出題されるため、なじみの深いものになると思いますが、学生の人などが法規を行うにはまずは覚えることから始めるのがいいでしょう。
電験の法規の参考書などで出題されやすい部分を覚えて、本番で書くという勉強法になります。
他の科目と比較すると、法規は計算問題が少なく覚えるのが得意な人にとっては勉強しやすいものとなります。


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