課長1ケ店目-2

課長となったが、係員と同じ扱い
と思っていたら 
もっと厳しく
小生が目標を持つが、パートの集金フォローは係員という事から
係員から反発が
それならと、支店目標(ノルマ)の半分を小生が持つ、残り半分を2人でと提案
係員、それなら問題はないと同意 
それから、小生の格闘か始まる
係員2名は大阪の市場を良く知っている 
小生は知らない
そんな中で更に追い討ちが
支店長である
この支店長から
「課長の仕事はしなくても良い」
「僕が全てを見ているので君は実績だけを上げる事に専念してくれ」
「午後4時には夕刊が来るので、僕が見た後は君が見るように」
「午後5時10分の定時になったら、僕に付いて銀行を出て、付き合うように」
その付き合いとは、飲みである
一軒目、寿司屋
しかし、寿司は食べない
ランチの残り物と漬物程度
この支店長が転勤するまで寿司は食べた事はなかった
1時間か2時間遅れて、2人の課長が来る
気が重い飲み会なので、遅れてくる気持ちは分かる
二軒目、スナック
午後11時に開放され、支店長はタクシーで帰る
これが、毎日
体もお金も持たない
お金は全てツケ
給料日に支店長が請求書をまとめて、各自の負担額を計算、請求ファイルが回覧される
赤ファイルであり、これが来るとゾッとする
小生は小遣い制度であったが、その小遣いの3倍
当然、毎月奥さんから怒られる
これが、1年半続いた
そう、支店長が転勤するまで
その間の実績はというと、小生が支店の目標(ノルマ)の半分以上を獲得し、半年毎の支店表彰にも貢献
しかし、ここまで来るには苦労が絶えなかった
まず、接客
小生は法人新規担当
従って、法人の新しい先ばかりに訪問
大阪に転勤すると
「あんちゃん、何処からきたんや」と顧客
「私は、◯◯の田舎者です」と小生
すると、「何や◯◯かいな」
これで打ち解ける
ここで、前場所を言ったり、ましてや東京ですや横浜ですなんて言うとまず嫌われる
次に「吉本は知っているか」と顧客
今では吉本興業も有名であるが、当時は大阪より西の人間しか知らない
ここでも、「よく知っていますよ、私は◯◯のファンです」なんて言うと距離がぐっと縮まる
次に「今日は、何しにきたんや」と顧客
ここで、商売の話しをしても興味がなかったり、ましてや売り込みなんてやると
「帰れ、帰れ、忙しいんや」と言われ門前払い
「うちらが、特になる話しを持ってこい」
「つまらん話しは時間の無駄や」と一蹴
それに、大阪だからと言って、下手な大阪弁を喋ると、とんでもないしっぺ返しをくらう
小生は、まずは顧客を知る事からスタート
会社を一周、ついでに近辺の情報
会社の玄関周り、内装、社内雰囲気
社長室の様子
社員の接客
実権者は誰か
社長は何時に出社して何時に帰るのか
多少話してもらえるようになれば、会社は何をしている会社かをとことん聞く
社長も自分の会社の事について興味深く聞いてもらえば、悪い気はしない
とにかく、時間を使う
タイミングを見計らう
そして、びっくりする提案をする
これで獲得
また、何度訪問しても、相手にしてくれない先には、FAX作戦
月に一度、小生は取引をして欲しい顧客へ『お得情報』と30社程度FAXをした
時には「紙の無駄や」と苦情も
そして、引っかかった先だけ訪問
これが、どこの銀行もやってなかったのでヒット
ヒットした先には、顧客の考えている以上の提案をする
この方法は効率よくコンスタントに獲得に結びついた
こうして、とんでもない支店長の一年半は過ぎた
大体、支店長は◯・✖️の繰り返しである
なので、次は◯と期待

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