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あらためて筋肉少女帯を聴いている

僕の中高生時代は、筋肉少女帯と大槻ケンヂ氏とともにありました。


筋肉少女帯、略して「筋少」を初めて知ったのは、友達が聴かせてくれたカセットテープ。

バカみたいな歌があるぜといって聴かせてくれたそれは、ボーカルが甲高い声で「ボヨヨーン!」と連呼するものでした。あまりのバカバカしさに、友達と腹を抱えて笑ったのを覚えています。

その奇妙な曲を演奏していたのは「筋肉少女帯」という、名前も奇妙なバンド。最初は「筋肉少女」だと思ったのですが、そうではなく「筋肉少女」だという誰しも通る道を通って、だんだんとそのバンドについて知っていきました。

そして、ボーカルの大槻ケンヂ氏のことを知って以降、そのキャラクターや世界観にドはまりしたのです。

最初に聴いたときは「バカみたいな歌」だと思っていた筋少の楽曲は、歌詞をよくよく読んでみると決してそうではない。

むしろ非常に難解で、だけどもその奇妙さが強く印象に残って。まるでダリの絵を見たときのような、心に引っかかって忘れられないような感覚を覚えました。

オールナイトニッポンを聴き、出演していたテレビ番組をチェックし(当時はレギュラー番組も持っていた)、著書もけっこう読んだと思います。

もし、人間の人格形成がなされる時期が中高生であるなら、僕の人格の大部分は大槻ケンヂ氏が作ったような気がします。



気付いてみれば、そんな時代から30年近くが経過しました。

僕は中高生の頃には考えもしなかった職業に就き、子供が3人もいます。
頭はすっかり寂しくなって坊主頭にしましたし、最近では老眼が始まり近くのものにピントが合いません。

30年なりの変化と老いを、ひしひしと感じるばかりです。


そして、そんな今…。
僕はなぜか、筋少ばかり聴いているのです。

通勤時には音楽サブスクのあれこれを聴きながら通っているのですが、ふと「筋少聴きたいな」という衝動を感じてからは、筋少祭り状態。
学生時代によく聴いていたアルバムはもちろん、その後の活動で「そういえばこれ聴いてなかったな」というものまで、どっぷりと浸かっています。

もちろん懐かしさもありますが、思うのはやはり「この世界観が好きだな」ということ。

自分は今、曲がりなりにも「ものづくり」の仕事をしていますが、そのバックボーンにあるのは筋肉少女帯とオーケン(大槻ケンヂ氏)だなということをあらためて実感しています。

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