「雨上がり決死隊の解散報告会」を興味本位で見始めたが、開始35分でしんどくなって見るのを止めた。

「雨上がり決死隊の解散報告会」が話題になっていたので、興味本位でアメーバの見逃し配信を見た。

以下は
・「雨上がり決死隊」のことは名前くらいしか知らない
・お笑いのことや吉本興業のことは詳しくない。それほど興味もない
・アメトーークはほぼ見たことがない。
・宮迫の不祥事については経緯くらいしか知らない。YouTubeの番組も見たことがない

人間が「報告会」を三十五分見て受けた印象についてのただの感想だ。

なぜ、三十五分かと言うと、キツくてここまでしか見られなかった。

ファンの人や詳しい人から見るとちょっと筋違いのところもあるかもしれないが、自分が感じたことについて書いておきたくなったので、この報告会以外のことはよく知らない人間の感じたこととして書いた。


自分の見たところ、どうしてこうなったかは本人たちが一番よく分かっていて、「熟年離婚みたいなもの」なんだろう。

余り説明せずとも俺のことを分かってくれていると思っていた夫に対して、そういう夫を理解して支えるのが自分の務めなんだ、と思って支えていた妻の気持ちが切れてしまった。
そういう風に見えた。

他の人の意見を見ると、宮迫に対して厳しい意見が多かったが、自分は余りそうは思わなかった。
ああいう場面でもふざけてしまう、そういう人なんだろうなと思う。
冒頭の三十五分では、それほど嫌な印象は受けなかった。
蛍原も「これが宮迫だ」と思って、受け入れて支えていた面があったろうし、そういう宮迫に助けられていた面もあったのだろう。
このコンビのことをよく知らない自分は、なるほど、この二人はずっとこういう関係で一緒にやってきたのか、と思った。

会見は「熟年離婚する親と、それを聞かされる子供たちの家族会議」を見ているような感じだった。

ケンコバが言った
「蛍原が生まれたままの姿じゃない」
が一番しっくりきた。表現がうまいなあと感心してしまった。
見ている間中、ずっと「何かに囚われている」「わだかまりが前面に出ている」表情だった。

最初に「うっ」と思ったのは、

フジモンが「まだ何とかなるんじゃないか。戻れるんじゃないか」と言ったときの蛍原の
「そう言ってくれるのは嬉しいよ。うん」
と言ったときの表情と言い方だ。

そのあと東野が「今まで(宮迫が)ワンマンでやって来て、その流れで闇営業騒動の後もやっていってその中で段々と気持ちが離れていったってこと?」(この説明は凄く的確だと思った)という質問に対する蛍原の答え

「そう……ですね、はい」

ここで「見ていられない」と思ってギブアップした。

闇営業をしてしまった、というきっかけとなった事象については宮迫が悪いと思うけれど、二人の関係性については蛍原が言う通り「迷惑をかけるのはお互い様」なわけだからどちらかが一方的に悪いわけではないと思う。
「迷惑をかけたから怒った」のではなく、むしろ迷惑をかけて欲しかったんじゃないだろうか。

たぶん「迷惑をかけてこない→頼ってこない」ことについて「宮迫のことが理解できない」と思ってしまったのでは、と推測してしまう。
何十年も一緒にやってきて「理解できない」と思うのは、けっこうしんどい。
「理解できる、理解してもらえる」という基盤があれば、どれだけ喧嘩しても疎遠になってもすれ違っても戻れる。

特に理屈も根拠もなく感じだけのことを言うと、宮迫は蛍原を取り返しがつかないほど深く傷つけたのだと思う。

そして自分が取返しがつかないほど深く傷ついていることに、何故宮迫が気付かないのか、ということに蛍原がさらに傷ついているのだと感じてしまった。

人がこんなに傷ついているところを見たのは久し振りだったうえに、そういうものを見るつもりで見たわけではないので驚いてしまった。

もう少し「テレビ向けの内容」だと思っていた。

傷つく傷つかないに関しては、関係性の中で起こったことは、どちらが悪いとも言えない。
「その人が相手だからこそ」どんな些細なことでも傷つくことは往々にしてある。

今までも受け入れてくれたからいつも通りに振る舞っただけのつもりが、相手の中では致命傷となる部分に引っかかってしまった。
引っかかれたほうは、「こんなに長く一緒にいて、そこが自分の致命的な部分だと何故分からないのか。それがわからないということは、自分のことをまったく理解していなかったのではないか」と思ってしまう。

よくあるすれ違いではあるけれど、お互いを受け入れ合っている関係だからこそ起こる事象だから、一度こじれると本当に難しい。

「下手な恋愛ものより切ないすれ違いを見てしまった」
というのが冒頭の三十五分を見てテレビを消した人間の感想だ。

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