ジャズと息子

『ハルトなんてどう?』
大きな腹をしたかみさんに 瞬殺上等で言ってみた
『ちょうど春に生まれるし 俺 アルフレード・ハルトが好きだし』
アルフレード・ハルトは ドイツ(その頃 まだ東西に分かれてたっけ)のジャズ サックス奏者である
三宮駅の北側にあったJRレコーズという おそらく普通のJ-POPなどが好きな人は踏み入れてはならない ヨーロッパのフリージャズなんかを扱っている ハードコアな店で出会った1枚が アルフレード・ハルトのレコードだった
とはいえ とても聞きやすく 硬質だがポップで フリッツ・ラングのSF映画のサントラを聞いているような感じだった
すっかり気にいって 毎日 ヘビーローテーションしていたのだ
それで 冒頭のやりとりになったのだが かみさんの返事は
『はるとくん? ええんとちゃう かわいいやん』という意外なものだった(かみさんは たまに 意外なほど安請け合いをする)
そんなわけで はるとが誕生したわけだが 当時はかなり珍しい名前だった
ところが 今や(2023年現在)何年か前に 『今年生まれた男の子で 1番多い名前』 になった
字はまちまちなんだがな
最近 自分の子どもに はると と名づけた親の中に アルフレード・ハルトを知っている人は ほぼいないだろうなぁ
いたらコメントして下さい 
ほとんど誰にも読まれてない この文章を読んで 自分のこどもの名前がハルトで しかもアルフレード・ハルトを知っているなんて 奇跡だ

直近では アルフレード・ハルトとハイナー・ゲッペルスの革命京劇というアルバムを 大友良英(あの あまちゃんの音楽担当)が リメイク(魔改造?)しているし 大友良英のジャズユニットにも参加している

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