スキー、の夢(2022.4.27)

 スキー場。
 なぜかリフトに乗らず、コースの裏の林を歩いて登り、冬期間通行止めで雪の積もった道路を渡り、ガードレールを乗り越え、コースに出た。
 この行程を、男性ふたり、女性ひとりの老人に連れられて進んできた。老人たちはスキーを履いたまま年齢を感じさせない早さで登っていくので、引き離されないようにするのが大変だった。初めて通る道ともいえない道なので、置いて行かれたら迷子になるだろうから、疲れても止まることはできなかったのだ。
 老人たちは幼馴染みということで、おばあちゃんが、片方のおじいちゃんとの出会いから彼の半生を、登っている間中、ずーっと語り続けてくれた。子どもの頃いじめられたことや、サックスを吹き始めたきっかけ、小説を書いていることなど、初対面のおじいちゃんについて、ずいぶん詳しくなってしまった。
 コースに出て滑り始めても老人たちは猛スピードで、これにはもう、ついていけなかった。僕のスキー技術で同じ速度を出せば、転倒して大ケガを負ってしまうに違いないので、自分のペースで滑ることに専念した。左ターンはスムーズに出来るが、右ターンがどうしても大きくふくらんでしまう癖があることが分かった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?