迷子になって遅刻、の夢(2022.3.7)

 図書館。
 借りていた掃除機を返却する。こうして返しに来たのだから、この図書館では掃除機も貸し出しているのだろう。家で使った記憶もある。
 受付の女性に「箱に入っていませんでしたか?」と言われて思い出した。恥ずかしいやら申し訳ないやらで恐縮しつつも、時間に追われていたこともあり、改めて箱を持って来るからと言い残して、すぐに外に出た。
 なぜ急いでいるかといえば、出勤途中に寄ったので、あまり時間をかけていると遅刻してしまうからだ。
 来たときは近所の図書館だったのに、出たら見覚えのない場所だった。何となく、旭川だと思った。
 勤務先がありそうな方向に走っていく。濃い霧が辺りに立ち込める。早朝なので街灯の光がぼんやりと広がる。
 スマートフォンの地図アプリを確認しようとポケットから取り出した、ちょうどそのとき、会社から電話が。後輩が半笑いで「どうしました?」と。こういう電話がかかってくるということは、つまり、もう始業時間を過ぎているのだ。遅刻確定である。
 後輩に、道に迷っていることを伝える。今どこかと言われても、それが分かれば苦労はしない。信号機に住所の表示がないかと探してみると、「北五廻回避道」とある。聞き覚えのない通りの名前だ。
 電話の向こうでは後輩と誰かが話している。「武藤来るの!?」プロレスラーの武藤敬司のことだろう。
 通りかかった公園のところで、知り合いを見付けた。車の中で寝ていた。どういう事情でここにいるのか知らないが、彼を起こして、勤め先まで送ってくれるように頼んだ。寝ぼけながらも承知してくれた彼は、車の中を片付け始めた。
 見ればその車、限度を超えたオープンカーとでも言おうか、屋根はもちろん、フロントガラスもドアも無い。元の車体はステーションワゴンらしく、ラゲッジスペースが広い。そこに、ミイラが置いてある。
 包帯でぐるぐる巻きになっているのでミイラなのだと思うが、もぞもぞ動きながら、はっきりとは聞き取れないが日本語で何か言っている。これはもしかして、生きている人なのか。知り合いは「それは気にしなくていいから」と言うが、気にしないのは無理だろう。

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