不思議な笛、の夢(2022.3.3)

 誰かの葬式。沈みきった雰囲気の、広い部屋。人がたくさんいる。誰の葬儀かは分からない。
 人はたくさんいるが、話しかけてきたのは父の姉である伯母さんだけだった。やたらに僕と妻のことを心配している。未だに僕のことを小さい子どもと勘違いしているのか、これからちゃんと生きていけるのかというような心配の仕方だ。夢の中では現実より若い僕だったが、結婚もしているのだし、大丈夫だと思うのだが。
 慰めようとしてか、伯母さんが笛を演奏してくれた。
 息を吹き込む部分から指で押さえて音程を変える穴までは、学校の授業で使うリコーダーと同じだが、その先が急にラッパのように太くなって、しかし息の通る道は貫通しておらず先端は板で塞がれている。その底板に、飛行機のパイロットがぱちぱち弾いて操作するスイッチのミニチュア版のような小さいツマミが10個くらい付いている。
 そのツマミを上に倒したり下に向けたりすると、笛の音色が変わるのだ。電気楽器でないのに音色を変えられる、まるでパイプオルガンのような笛。不思議でたまらない。

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