原始の床屋、の夢(2022.4.19)

 原始時代といった雰囲気の世界。
 だだっ広い草原に、ところどころに大きな木が数本ずつまとまって生え、巨岩が散在している。
 人は老若男女みな素っ裸で、全身が毛むくじゃら。おそらく狩猟採集生活を営んでいるのであろう。しかし、ウホウホ言っているのではなく、現代と同じ日本語で会話している。
 てっぺんが平たくなっている岩の上に、女性がうつ伏せになっていた。そこへ、身長が五十センチくらいで、我々と同じく全裸で毛むくじゃらの小さい人たちが集まってきた。十人以上はいたろう。
 小さい人たちは、原始時代風なこの世界に似つかわしくない、ハサミを持っていた。それを器用に使いこなして、女性の背中の毛を切っていく。平らな岩は床屋のような場所で、定期的に毛を短くする習慣があるようだ。
 小さな人たちの中に、周りより頭ひとつ分だけ背の高い人がいた。彼が散髪屋のリーダーらしい。背丈の分だけ態度も大きい。ところが、偉そうにしているわりにハサミの扱いが雑で、毛をきれいに切り揃えられないどころか、肌に傷が付いてしまったりもしている。
 客の女性が腹を立てて、リーダーは何もしないでと怒鳴った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?