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医学概論NO.8 ソーシャルワークを極める講座 泌尿器系

今回の内容は、YouTubeで視聴できます。



心身機能と身体構造の概要の続き

(4)泌尿器系


泌尿器は、体内での細胞の活動の結果生じた老廃物や有害な異物を血液から取り除いて、尿として体外に排泄する器官になります。


老廃物を腎臓という関所でチェックして、血液から老廃物を取り除くのが泌尿器という器官になります。

泌尿器は、腎臓と排尿路(尿管、膀胱、尿道)からなります。
宇都宮市のホームページより

では、毎日体内から出てくる尿の生成は、どのような仕組みになっているか?

まず腎臓で尿が作られ、その後は、尿は尿管を通って、膀胱で一時的に蓄えられ、その後、尿道を通って、尿が体外へ排出されます。


1)腎臓


腎臓は、腰の上の辺りのお腹の後ろ側、ちょうど手をだらんとして、肘がくるくらいのところの後ろ側、つまり背側(はいそく)にあります。

腎臓は、背骨を挟んで右と左に1つずつあって、形はソラマメに似ています。大きさは、握りこぶしくらいの大きさです。
宇都宮市のホームページより

腎臓の構造ですが、血液をきれいにするための細い血管が集まった濾過装置(フィルター)といった感じです。


具体的に言いますと、腎臓は、血液を濾過する働きがあるため、腎臓の構造は、ネフロン(腎臓の機能単位)と呼ばれる特殊なフィルター構造が、片方の腎だけでもなんと100万個も集まってできています。腎臓は、ネフロンの集合体になります。

腎臓の主な働きは、血液を濾過して尿をつくることですが、その中枢ともいえるシステムが、ネフロンです。
ネフロンというのは、毛細血管と呼ばれる細い血管が球状に絡まった「糸球体」と、その糸球体とつながる「尿細管」という管の組み合わせでできています。

糸球体が、いわば「濾過フィルター」の役割を果たしている場所です。
糸球体の中を走る血管の壁には、小さな穴がたくさん開いています。
赤血球やタンパク質のような大きなものはこの穴を通れません。しかし、血液中を流れる栄養成分などさまざまな物質は、ほぼすべて一旦この穴から血管の外に吸い出され、尿のもと、つまり、「糸球体濾過液(原尿)」となります。
糸球体のフィルターで止められるのは、タンパク質など、比較的大きな粒をもつ物質だけです。そのため、原尿の中には、老廃物だけでなく、糖分、塩分、カルシウム、カリウムなど体に必要な成分も多く含まれています。
ということで、これらを、体に必要な分だけ再び血液に戻すことをやっていて、これを「再吸収」と言います。この再吸収を行うのが、糸球体の先にある「尿細管」と呼ばれる場所です。

*カリウムは、通常、細胞内にあって、細胞内液の浸透圧の調節をしたり、あるいは、神経伝達、筋肉の収縮などさまざまなはたらきに関わるミネラルの一つです。カリウムは、過剰に摂取されたナトリウム(塩分)の排出を促します。その関係で、カリウムが不足すると、血液中のナトリウム(塩分)が多くなり、高血圧の原因となったりする恐れもあります。ですから、カリウムを摂取して、ナトリウムを出せばよいということになります。
ちなみに、カリウムが多く含まれる野菜は、なす、キャベツ、ほうれん草になります。
ただ、カリウムをたくさん摂取し過ぎても、体に良くなく(高カリウム血症の状態になる。)、カリウムを摂取し過ぎると心臓がぶるぶる震えてしまう不整脈になる可能性があります。ですから、腎臓の機能が落ちている方は、カリウムの量を適度に調節をしないととても危険な状態になります。

話を戻します。
要するに、糸球体で濾過された原尿は、尿細管で再吸収されます。
尿細管は、体の状況に合わせて、絶妙に各成分の再吸収量を調節し、血液の成分を適正に保つ働き(人体の恒常性=ホメオスタシスの機能)をしています。その際、腎臓は全身の臓器などと情報を交換しながら、いま身体の中で、どのような成分がどれくらい必要なのかを判断しています。

腎臓の機能の主なもの

・老廃物を尿として排出する機能

・体液量や浸透圧(浸透圧とは、2つの濃度が違う水、例えば、蒸留水と塩水が隣り合わせのときに、濃度を一定に保とうとして水分が移動する力。蒸留水と塩水であれば、蒸留水が塩水の方へ吸い込まれます。)を調節するホメオスタシスの機能

半透膜にあいた穴は、水の粒子は通しますが、大きい粒子は通ることができません。穴を通れない大きな粒子は、その穴をふさいでしまいます。
そのため、右から左に移動する水の粒の数は、左から右に移動する水の数よりも少なくなります。粒子の移動に偏りができたため、水は左から右に流れます。

このような水が移動する力こそが、浸透圧なのです。
*塩分の濃い食べ物や飲み物(味噌汁など)を食すると、血液の塩分濃度が上がります。そうすると、塩分(ナトリウム)のせいで浸透圧が上がり、血管の外の組織から水をどんどんと引っ張ってきます。血管に水が入り過ぎると、心臓に負担がかかり、心不全の原因になります。そこで、腎臓が浸透圧を調整しています。

なお、浸透圧についての余談ですが、例えば、生物が生きていくために必要な酸素は、浸透圧を利用して細胞の表面の膜(細胞膜)を通過し細胞に送り届けられています。

・血圧調整

血液の塩分濃度が上がると血管内が血液でパンパンになります。そうすると、血管壁を押す圧力が増してしまい、高血圧状態になります。そこで、腎臓が塩分と水分を取り除き、尿として排泄して、血圧調整をしています。

・エリスロポエチンの生成

エリスロポエチン(EPO:erythropoietin)は、主に腎臓から分泌される造血因子です。
エリスロポエチンの働きとしては、赤血球の産生を促進しています。
血糖が上がるとインスリンが分泌されるように、エリスロポエチンも、血液が低酸素状態になることで起こる貧血があると、腎臓からのエリスロポエチンの分泌が増えて、骨髄での造血が上昇して貧血が治ります。

より詳しく言うと、日々大量の血液が送り込まれる腎臓には、血液中の酸素の状態を感知するセンサーがあります。このセンサーが、「酸素が足りない」と感じると、酸素を運ぶ血液を増やそうとして、尿細管周囲からエリスロポエチンをつくりだします。
エリスロポエチンは、骨の中にある骨髄と呼ばれる血液を製造する組織に作用して、血液をつくる指示を出します。なので、貧血が治るわけです。

・食品から摂取したビタミンDは、そのままの形で働くことができません。肝臓と、腎臓の尿細管で酵素(体内で化学変化を起こすたんぱく質)の働きを受けて、活性型ビタミンDに変化します。腎臓は、骨を丈夫にする活性型ビタミンD(カルシウムとリンの吸収を促進する働きをしています。)を活性化させます。

慢性腎臓病が進行すると、ホルモンであるビタミンDを活性化することができず、骨がもろくなり、骨やミネラルの代謝、つまり生命活動の異常をきたします。

腎臓が1日に作る原尿の量はどのくらいか?

1日に約150~180リットルです。そのうちのおよそ99%が再吸収され、血液に戻されます。
体内の血液の量は、およそ4~5リットルほどしかありません。ですから、腎臓において、1日のうちに何度も何度も血液の濾過を繰り返していることになります。

以上をまとめてみます。

心臓からどっくんどっくんと送り出された血液は、大動脈を通り、枝分かれして腎動脈に流れていきます。
そして、腎動脈を通った血液は、腎臓に入りまして、糸球体の部分に流れ、ここで老廃物を含んだ血液が濾過されます。
この時に、老廃物を含んだ液体、つまり原尿が出ます。尿の素になります。ただ、この時点では、いまだおしっこを指す尿ではありません。
原尿は、尿細管を通る際に、養分が再吸収されます。その結果として、老廃物と水分が残って、これが尿管から膀胱、尿道を経て、おしっこである尿となって、体外に排出されることになります。

私たちの身体は、本当によくできていて、体の中で使えるものはできるだけ再利用していきます。そういうことで、原尿が、尿細管を通る際に、必要な養分が再吸収されるという仕組みになっています。

ちなみに、膀胱は、筋肉である平滑筋でできています。

人の体を構成する「筋肉」には、おおまかに分けて「横紋筋」と「平滑筋」の2種類があります。
膀胱は、平滑筋でできています。横紋筋ではありません。
平滑筋は、内臓や血管の壁にあり、緊張を保ったり収縮によって内臓や血管の働きを維持しています。
平滑筋は、自律神経が支配している筋肉で、自分の意志では動かすことのできない「不随意筋」です。
自律神経とは、自分の意思とは関係なく働いてくれている神経のことです。私たちが生活しているときに、息を吸ったり、心臓を動かしたりといったことは無意識に行われているはずです。このように勝手に体で調整してくれている神経を自律神経といいます。

これに対し、横紋筋には、姿勢を保ち体を動かしている「骨格筋」があります。
骨格筋は特に速さや力強さが必要となる筋肉です。一般的に筋肉と呼ばれているものは骨格筋であり、運動神経が支配している自分の意志で動かすことのできる「随意筋」です。

話を戻して、もう一度繰り返します。
原尿は、尿細管を通るわけですが、その間に体に必要な栄養やミネラル、水分などがもう一度吸収された上で、吸収されなかった不要な物質だけが尿中に出されていきます。
ここで大事なポイントは、腎臓は、とても小さな臓器ですが、体液量の組成を一定量に調整するという重要な役割を担っているということです。

先ほど説明したように、原尿の99%以上は、体に必要な栄養やミネラル、水などであると判断して、尿細管で再吸収されます。
このようにおしっこを作り過ぎないようにして、体の中でぐるぐるとやって循環しているわけです。
そして、再吸収された後、最終的には、1%程度が老廃物や余分な水分や塩分として残り、これらが尿となって体の外へ出されます。

腎臓の機能のまとめ
今見たように、腎臓には血液を濾過して、体の中に溜まった老廃物や水分、取り過ぎた塩分などを尿と一緒に体の外へ出してくれる働きがあります。これを排泄機能と言います。

このように腎臓はいらなくなった余分なものを体から追い出してくれますが、逆に言うと、必要なものだけをしっかりと体の中に残してくれます。このことで、人間は、体の中の環境を正常に保つことができるのです。


創作問題

腎臓の構造に関する問題で、「腎臓の機能単位を糸球体という。」〇か✖か。





この選択肢は誤りです。
腎臓の機能単位は、ネフロンといいます。このネフロンは、腎小体(糸球体とこの糸球体を包むボウマン嚢から成っています。嚢とは袋という意味です。)と尿細管からなります。


第32回第2問の選択肢

高齢者の脱水に関する問題で、「腎臓による水の再吸収能力が、低下し、高齢者の脱水が起きる。」との内容の正誤が問われています。





これはその通りです。
体内の水分が不足すると、腎臓の働きとして、水分の再吸収力(尿濃縮能)が高まり、体水分量を調節します。しかし、老化により、腎臓の糸球体等の数の減少から、腎臓の機能が低下します。そのため、多くの水分を摂取しても、水分の再吸収力の機能が低下し、薄い尿として体外に排出される割合が増え、脱水が起きる可能性が高くなります。高齢者の脱水がこわいのは、血液の濃度が高くなって固まりやすくなる、そうすると、血栓ができるリスクが高まり、脳梗塞や心筋梗塞の発症につながり、命を落とす危険性が高まる点にあります。




創作問題

「腎臓には、血糖コントロールをつかさどるホルモン(インスリン、グルカゴン)を分泌する内分泌腺がある。」〇か✖か






この選択肢は誤りです。
血糖コントロールをつかさどるホルモン(インスリン、グルカゴン)を分泌する内分泌腺があるのは、膵臓です。
腎臓においては、赤血球の産生を促進するエリスロポエチンという造血因子が分泌されます。
血糖が上がるとインスリンが分泌されるように、エリスロポエチンも、血液が低酸素状態になることで起こる貧血があると、腎臓からのエリスロポエチンの分泌が増えて、骨髄での造血が上昇して貧血が治ります。



2)腎臓機能に影響を及ぼす疾患について


代表的なものとして、どのようなものがあるのか。

腎不全があります。不全というのは、平たく言うと、疲れているということです。

腎不全には、急になった腎不全(急性腎不全)と慢性的に長い時間をかけて起こる腎不全(慢性腎不全)があります。

その他の疾患としては、炎症の疾患である急性糸球体腎炎、慢性糸球体腎炎があります。
また、タンパク尿が出てくるネフローゼ症候群(腎臓の糸球体の異常によって、尿中に大量のタンパク質が出ていってしまう病気)などもあります。
尿が多量に泡立っている場合は、ネフローゼ症候群の疑いがあります。

*糸球体のフィルターで止められるのは、タンパク質など、比較的大きな粒をもつ物質だけですが、このタンパク質がフィルターで止められなかった場合に、ネフローゼ症候群に繋がります。

やはり今、人口透析の患者が多いですが、とりわけ人口透析になる前に、やはり早期に腎機能低下に対処する必要があります。
現在では、慢性腎臓病(CKD)は新たな国民病とも言われています。
慢性腎臓病は、腎臓の機能の低下が3か月以上続いている状態を指します。タンパク尿があるか否か、とGFR値(糸球体濾過量)が基準以下であることが重要になります。

もし腎臓の排泄機能が悪くなるとどうなるか?

血管に血液が充満することになり、体中の血管の中にある水分が血管外に染み出て、浮腫になったりします。
また、肺にも水が貯まったりします。肺が水浸しになっている状態を肺水腫と言います。肺水腫になると、どんなに呼吸をしても、酸素を取り込むことが困難になり、呼吸がしにくく、息切れに繋がります。
また、心臓も水分でパンパンな状態なので、心臓も疲れてしまいます。そうすると、心不全に繋がります。


3)排尿


膀胱にだいたい150から300mlくらい尿が溜まると、尿意を感じて、600から900mlあたりで痛みを感じます。

1日の尿量は、だいたい1リットルから1.5リットル程度です。これは、原尿の1パーセント以下になります。

尿失禁とは、自分の意志とは関係なく尿がもれてしまうことです。加えて、これにより社会的・衛生的に支障を生ずるものと定義づけられています。

尿失禁といっても様々な症状があり、大きく分けると、次の6つに分類されます。
①機能性尿失禁
②腹圧性尿失禁
③溢流性(いつりゅうせい)尿失禁
④切迫性尿失禁
⑤完全(真正)尿失禁
⑥反射性尿失禁

②から⑥は、排尿機能の諸器官に損傷を受けて起きる器質的な障害による尿失禁になります。

尿失禁の種類については、国家試験の過去問題で出題されたことがあります。ですので、尿失禁の種類について、尿失禁のタイプ(種別)と原因と症状を押さえておいて下さい。

①機能性尿失禁

排尿機能は正常にもかかわらず、身体運動機能の低下や認知症が原因でおこる尿失禁です。
例えば、歩行障害のために時間がかかりトイレまで間に合わない、あるいは認知症のためにトイレが分からず、トイレで排尿できない、といったケースです。

要するに、「トイレはどこだ、どこ、どこ?」とやっているうちに、「ジャジャ~」とやってしまうというのが、機能性尿失禁です。

 この尿失禁の治療は、介護や生活環境の見直しを含めて、取り組んでいく必要があります。

②腹圧性尿失禁

尿意を感じていなかったのに、急に立ち上がった時や重い荷物を持ち上げた時、咳やくしゃみをした時など、お腹に瞬間的に高い圧力が入ったときに尿がもれてしまうのが腹圧性尿失禁です。

これは膀胱を支えている骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)という尿道括約筋を含んだ筋肉が緩むために起こります。
骨盤底は、筋肉、靭帯、神経で構成されており、骨盤の底で膀胱や子宮を支えるハンモックのような役割を果たしています。

骨盤底筋群は、文字通り骨盤の底に位置してます。ハンモック状に位置する筋肉の総称のことです。

この腹圧性尿失禁は、加齢や出産を契機に出現したりします。妊産婦や多くの中高年女性が悩まされているといわれています。
腹圧性尿失禁で比較的症状の軽い方は、骨盤底筋のトレーニングがすすめられたりします。

③溢流性尿失禁(いつりゅうせい)

自分で尿を出したいのに出せない、でも尿が少しずつ出てしまうというのが、溢流性尿失禁です。

溢流性尿失禁では、尿が出にくくなる排尿障害(前立腺肥大など種々の原因によって尿道が圧迫されて、慢性的に膀胱に溜まった尿が排泄できないという障害)が必ず前提にあります。排尿障害により、残尿量が多くなることによって、少しずつ尿道の狭くなった部分をつたって尿が漏れ出します。

排尿障害を起こす代表的な疾患は、前立腺肥大症です。

前立腺は、精液の一部を作る、男性だけが持つ臓器です。
前立腺は膀胱の下にあり、中を尿道が通っています。
前立腺は、栗の実ほどの大きさのものが2つあって、加齢とともにこの前立腺が大きくなってしまうのが、前立腺肥大症です。
前立腺が肥大すると、尿道が圧迫されるわけです。
溢流性尿失禁は、前立腺を持つ男性に多くみられます。 

④切迫性尿失禁

急に排尿がしたくなり(尿意切迫感)、我慢できずに漏れてしまうのが切迫性尿失禁です。
トイレにかけ込むようなことが起こりますので、外出や乗り物に乗っている時などにたいへん困ります。
本来は脳からの指令で排尿はコントロールされています。しかし、脳血管障害などにより排尿神経の障害などが起こり、そのコントロールがうまくいかなくなった時などに起こり得ます。この場合は、尿失禁の原因が特定できます。
しかし、多くの場合、特に原因がないのに膀胱が勝手に収縮してしまい、尿意切迫感や切迫性尿失禁をきたしてしまいます。
男性では前立腺肥大症も切迫性尿失禁の原因になります。

⑤完全(真正)尿失禁

先天奇形などの先天性異常や外傷などの障害があるため、膀胱を収縮・弛緩させたり、尿道の開閉を行っている尿道括約筋が機能不全になって、尿が漏れてしまうのが完全尿失禁です。

尿道括約筋が頑張ってくれているから、膀胱に尿を貯めておいてくれるわけですが、尿道括約筋が機能不全になると、膀胱内に尿をためておくことができず、尿が常にだらだらと漏れ出ます。
前立腺手術後の合併症として起こりやすくなります。

⑥反射性尿失禁

脊髄損傷による下半身マヒ、意識障害などにより、本人の意思と関係なく反射的に尿が漏れる状態です。

症状としては、仮に尿がある一定量膀胱に溜まったとしても、尿意が大脳まで伝わらないので尿意は感じません。しかし、膀胱に尿が溜まると反射的に尿が漏れ出します。



第23回第2問の選択肢

「高齢女性の尿失禁の多くは、溢流性尿失禁である。」との内容の正誤が問われています。






この選択肢は誤りです。
溢流性尿失禁は、前立腺を持つ男性に多くみられます。
溢流性尿失禁は、自分で尿を出したいのに出せない、でも尿が少しずつ出てしまうというものです。
高齢女性の尿失禁の多くは、腹圧性尿失禁です。
腹圧性尿失禁とは、尿意を感じていなかったのに、急に立ち上がった時や重い荷物を持ち上げた時、咳やくしゃみをした時など、お腹に瞬間的に高い圧力が入ったときに尿がもれてしまうものです。
腹圧性尿失禁は、女性が男性に比べて、尿道が短いために起こりやすくなるといわれています。



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