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喜福司と書いてシェフスの炒飯

昼はシェフスにやってくる。

新宿御苑とボクが住んでる四谷三丁目のちょうど中間くらいにある店。
緑豊かな通りに面して、小体で気持ちのよいお店。
お店の奥にオープンキッチン。
料理を作る気配をずっと感じることができるのがいい。
魅力的なランチメニューが揃ってて、今日の気持ちは炒飯でした。

「肉のせ炒飯」っていうのがなんだかステキでしょう。
注文すると料理を作る音がしてくる。
カンカンカンカンカシャカシャカシャカシャ。
ご飯を鍋に叩きつけてお玉でそれをかき混ぜる…、を繰り返す音ですネ。鍋底が五徳をひっかく音も混じって、それが20回ほども繰り返されたでしょうか。炒飯は調理人の汗と腕っぷしの産物ですネ。
しばらくしたらおいしい匂いもやってきて、厨房が静かになったところで炒飯完成。オマタセシマシタとやってくる。

器の中からおいしい匂いが立ち上がる。黄金色の玉子をまとったご飯はパラパラ。上にオイスターソースで仕上げた細切りの牛肉がのっかっている。
よく焼けたご飯の食感はなんとも特別。

ふかっとしている。焼ききれているのに乾いているわけじゃないのです。みずみずしい。しっとりしていてなのにパラッと散らかる感じ。奥歯にあたってクシュッと潰れるおゴチソウ。

炒飯自体はやさしい味わい。とろみをまとった牛肉と一緒に食べて味が整う繊細さ。
ふと見た入り口のレリーフの「喜福司」の文字。

喜福でシェフだということはわかるのだけど「司」はなに?と不思議に思う。炒飯もぐもぐ食べながら、なるほど「司」は「ス」なんだ。お店の名前はシェフスですもの…、腑に落ちた。


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