ロボットレストランというビジネスモデル

画像1 新宿歌舞伎町に「ロボットレストラン」という店がある。 ロボットショーで有名な店。5年ほど前にはトラックにロボットをのせ「ロボットロボットロボットレストラ〜ン♪」という独特のジングルをガンガン鳴らし新宿の街を走り回って告知していた。 それが最近、宣伝車が姿を消して一体どうなってるんだろう…、と思ってた。来てみようと一週間ほど前に予約をし開店時間の1時間前に発券所行ったら3日ほど前にソールドアウト。毎回そういう状態だという。流行ってるんだぁ…、とまずびっくり。
画像2 予約票を入場券に替え、ラウンジで待ってて下さいと案内されたラウンジ。それがまばゆいほどのギラギラで、あの世のごとき光の空間。古典的なホストクラブってこんな感じなのかしら…、って異世界気分にドキドキして待つ。
画像3 発券を終えた人たちが続々ラウンジにやってくる。みんな唖然として思わず笑う。こりゃ、とんでもないとこに来ちまった…、的な戸惑い混じりの笑いを交わしてみんな仲間になっていく。 ふかふかしたゴブラン織り地のソファに座ってしばらくすると、目も慣れみんな写真をパチパチ撮りはじめる。その人たちはほとんど外人。アジア系ありアメリカ人もい、ヨーロッパからの人たちも…、とそこに飛び交う言葉の多様なること。またびっくり。
画像4 小さなバンドのショーが始まる。ロボットっぽいコスチュームを着たバンドでみんな最初は戸惑う。こんなものを見に来たんじゃないのに…、って思うんだけど、これがなかなか本格的で、メインボーカルの女性ががっちり、みんなの気持ちをつかんで盛り上げていく。期待が膨らみ、開演時間。ステージのある地下に降りてく。ショーも英語、これから地下に降りて下さいというアナウンスも英語で、なるほど、新宿に車なんか走らせる必要がなくなったのは市場が世界に広がったから。
画像5 宣伝を自らする必要はない場所になったのでしょう。お客様が撮った写真やそれをもとにした拡散記事がそのまま宣伝になっている。お店の人は「写真やビデオはどんどん撮って下さい。フラッシュだけは炊かないように」と念をおす。
画像6 いやはやスゴいショーでした。ロボットレストランだからロボットが出てはくる。けれど忍者ショーとかちゃんばらショーとか、ショーのほとんどは歌手にダンサー、アクロバティックな演技を行う人のパフォーマンスでできている。 しかもこれがかっこいいのよ…、パフォーマーの観ている人をたのしませてやろうという気持ちが伝わってくる力のこもった演技と笑顔。 人を心底感動させることができるのは仕掛けでもなく仕組みでもなくロボットでもなく、人の一生懸命の汗と笑顔なんだなぁ…、としみじみ思う。
画像7 ちなみに200人ほどが入れる劇場に日本人はボクらだけ。飲み物メニューをみると「カルピス」じゃなくて「カルピコ」と書かれてたりする。東京のど真ん中にある世界を見るようで、感心しました。 入場料の定価が8000円です。決して安くはない。けれど観終わると決して高いとは思わなくなる。
画像8 しかも気持ちよくお金を使わせてくれるんです。幕間では飲み物やスナック、お土産を売る屋台がステージに置かれてて、コレが結構よく売れる。200席ほどがいつも満席。おそらく単価は1万円。一回のショーで200万円近い売り上げ。一日4回で800万です。年中無休の年商を考えるなら、すごいビジネス。それも50席からはじめた小さなビジネスを続けることでここまで来たんだ…、と思うとなんだかジーンとします。勉強です。

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