見出し画像

とんかつ鈴新。かけかつ丼に牡蠣フライ

昼は荒木町の「鈴新」にした。

荒木町のランドマークみたいなお店

荒木町を代表するとんかつ屋さん。公園脇の角地にある小さな一軒家の一階が店。
お店の中はカウンターだけ。カウンターの中には厨房。コの字型のカウンターの端から端までぎっしり座って13席。
息子さんが揚げ場に立って料理を作る。お母さんがご飯や汁を準備して、お父さんが客席側でサービスをする。
サービスがひと段落すると入り口脇の椅子に座って、息子さんの仕事をじっと見守る。親子3人で仲良く営業するさまが、ここで一番のオゴチソウ。
荒木町というこの町のことがお父さんは大好きで、町の人気がそのまま店の人気だからと、町を盛り上げることに一生懸命。地域に根ざしたいいお店。

お店と一緒に荒木町を売る気持ちがいいなぁ…、って思う

3種類のかつ丼があるのもここの特徴で、ほとんどの人が「かけかつ丼」を選んで食べる。タナカくんも好きだったなぁ…、ここにくればメニューも見ないでかけかつ丼ってたのんでた。

かつ丼三兄弟!かきフライもありました

ボクは煮込んだかつをご飯にのせた「煮かつ丼」…、つまりいわゆる普通のかつ丼を好んでたのんでいたけれど、今日はかけかつ。追加で牡蠣フライを一個たのんで2000円。
カウンターの揚げ場の真ん前の席をもらって料理を待ちます。
油槽の中の油は黒い。使い込んだラード混じりの油で揚げるとコクが出る。衣もバリッと歯ごたえのよい仕上がりになる。

まずは単品牡蠣フライ。

大粒の牡蠣フライ。マカロニサラダがおいしいの!

お膳の上に千切りキャベツにマカロニサラダ、タルタルソースやレモン、芥子と一緒に牡蠣フライが並べられてる。まるでコースの一の膳。
ここのマカロニサラダがおいしくってネ…、潰したジャガイモも混ざって食感、味わい独特でこれでビールが飲めるんだよねって言っていたのを思い出す。

シャーっとカツが揚がる音。
タプタプ玉子を溶く音にサクサク揚がったカツを切る音。
ご飯の上にカツをのせ、出汁で煮立てた卵をかけてできあがり。
煮ないでかける…、それでかけかつ。

蓋を持ち上げる姿が凛々しい

蓋が閉まらぬほどにたっぷり。

蓋の隙間から揚がったばかりのとんかつが顔を覗かす

ずらした蓋から蒸気が噴き出し、揚がったばかりのとんかつのサクサク感が損なわれないというのがうれしい。
蓋をあけると目にうるわしく香りも一気に花開く。

とんかつが卵の布団をかぶったみたい。みるからヌクヌク

ふっくら煮上がる卵の黄身に、プルプル感を残した白身。
どちらもなめらか。
シャリシャリ感を残した玉ねぎは見事な飴色。

豚の脂があまくておいしい。カツの断面の色っぽいこと

ほどよき甘みと醤油の風味がキリッと力強いタレ。パン粉衣の油の風味が移ってどっしり。ご飯と一緒にかきこめば、お腹の底からふつふつ力が湧いてくる。

ソースで食べるとんかつもよし。とんかつをおかずにカツ丼を食べる感覚…、なんとも贅沢

とんかつの玉子がかかっていないところを牡蠣フライのお皿に移し、ソースをかけてパクっと食べる。細かなパン粉がザクッと壊れ、肉はサクッと歯ごたえがよい。脂が甘くて揚がったパン粉は香ばしい。
すかさずとじた卵とご飯を口に運ぶと、とんかつをおかずに濃厚味の玉子丼をを食べてる感じにニッコリします。
パン粉が前歯をくすぐる感じが、プルンと爆ぜる牡蠣の食感ひきたてて油の甘みでコクもます。
卵をまとったカツのパン粉はしっとりしてくる。同じカツでも印象がまるで違ってどちらもゴチソウ。

とん汁の表面にうっすら脂。ずっと熱々

ジャガイモ、ニンジン、大根、豚肉と具材たっぷりの豚汁は浮かんだ脂が蓋してずっと熱々で、キャベツときゅうりのぬか漬けをシャキシャキ食べてお腹いっぱい、大満足。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?