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バルミューダとシュンペーター

バルミューダの業績がかんばしくないようです。

2023年度のの売上高はピーク時3割減の133億円。
純利益は20億円の赤字、株価は、ピーク時(10,610円)の六分の一にも満たない1,600円台。

自信満々に投入したバルミューダフォンの不人気がキッカケになって、ブランドイメージがおおいに毀損されてしまったことも業績に悪い影響をあたえたのでしょう。
新商品の発表を続けているけど、かつてのように好意と熱狂をもって受け入れられることもなくなった。

当社は「高級」「アート性が高い」「革新的」とのブランド認知を持っている。

2021年に経営トップが語ったバルミューダという会社の特徴。
たしかにボクもかつてそう感じてバルミューダのトースターを買った人。
発売直後でしたから家に届いたのは予約してから4ヶ月後で、箱から取り出したときのドキドキを今でもはっきり思い出す。
置いたキッチンのカウンターまでもが上等でオシャレなように見えるデザイン。
カチカチ、タイマーが時を刻んで最後にポポーンって特徴的な音を立て扉を開けるとウットリするような仕上がりのトーストがうやうやしく顔をのぞかす一連は、贅沢な朝の儀式のようでもあった。

それもいまでは当たり前のこと。
彼らが発表する商品に関心を持ちはしたけどそれはどこかピントはずれでボクには刺さらず、バルミューダフォンに失笑しちゃった。
どうもバルミューダをやってる人はシュンペーター的発想の人なのかもしれないなぁ…、って思ったりもした。

シュンペーター。
20世紀後半の経済理論の巨人にしていまやすっかり時代遅れになった人。


シュンペーターが見ることのなかった未来

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