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おしゃれフードコート、日本橋カミサリー

神田駅から東に向かってテクリテクリと歩いていくと大きな威張ったビルがなくなって、中小ビルが建ち並ぶのんびりとした場所に出る。
3年前に「日本橋カミサリー」って施設ができたときには、なんでこんな場所にとビックリしました。

最寄駅がないような場所。
小売店や飲食店が集まる場所でもなくって入居しているビルも普通のオフィスビル。
中に入ってみてまたビックリ。

うなぎの寝床のような奥に長い空間の右手にお店、左手に客席。お店は5軒、エスプレッソバー、ベーカリー、ピザにタコス、クラフトビールのお店という構成。

全店セルフサービスで好きな席で食べることができるというフードコートスタイル。
しかも「チガヤベーカリー」「ピザスライス」「北出TACOS」の3店は本店が人気のお店ということもあって、開業当初は話題になった。写真女子が集まってにぎやかだったけど今はひっそり。ランチどきに一瞬、人が集まる程度。

かっこいいんだけどねぇ…、しかもおいしい。
だからといって流行るかというとそうではないところが飲食店のオモシロイとこ。
ただ近所に外資系の会社が結構あるのかなぁ…、ランチどきにはこのピザやタコスでランチをという人たちが集まってくる。バエを求める場所じゃなく、地元に根ざした場所として熟していくことができればいいに違いなく、悪くないなと思いもします、いい感じ。

まずはピザ。

ニューヨークスタイルであらかじめ焼いておいたピザをひと切れ単位で注文し、オーブンで再び焼き上げ提供する。ペパロニのピザを1枚たのんで500円。

大きく薄いピザの上にぎっしりペパロニ。
チーズがこんがり焼けて小さな穴があいている。
チーズが沸騰したときに出来た小さな穴においしい香り。
縦に半分に折りたたんで食べるのがニューヨーク風。

口に入りやすいサイズになるのと、焼けたチーズで唇焼いたりソースが垂れ下がったりしなくてとても食べやすい。
生地は硬め。バリッと壊れる。
フワッと膨れた口溶けのよさがイタリアピザの特徴とすれば、これはミッチリ詰まった生地の噛みごたえがなんともおいしい。

ソースは酸味があざやかで、チーズのとろけやペパロニの旨味、風味が生地の歯ごたえをひきたてる。イタリアのピザよりニューヨークスタイルのピザの方が実は好き。お供のピンクレモネードソーダもオキニイリ。

〆にチガヤベーカリーのクリームドーナツ。

コロンと揚がったドーナツの上にホイップ、さくらんぼ。
ハトロン紙を穿かせて両側をキュッと搾ったキャンディーみたいな姿がかわいい。

生地はミッチリ。
食べた直後は揚げパンみたいな感じがするのに、あっという間にとろけてトロンとなめらかになる。

たっぷり詰まったホイップクリームが生地のとろけに拍車をかける。生地そのものはほどよく塩がきいていて、グラニュー糖やクリームの甘みをキリッとひきしめる。

ピザやタコスやコーヒーの香りが混じって満たす空間で味わうドーナツの味は格別。あっという間にお腹に収まって、指は残ったグラニュー糖やホイップ舐めてニッコリします。満ち足りる。


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