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一足飛びに夏のおすすめ、トマトそば

四谷三丁目の駅から家に帰る途中、何気なく「いまゐ」の店先の幟を見ました。

洋麺屋五右衛門の系列のそば屋さん。そういえばこの前、赤坂見附の町でもみたよな…、ゆっくりとしたスピードではあるけれど着実にお店を増やしてがんばっているって思いながらネ。
するとなんと「夏のおすすめ」のポスターだった。

春を通り越して一足飛びに「夏のおすすめ」になるのがたのしい。モード先取り。
そもそもそばは夏であろうが冬であろうが、冷たいそば当たり前のように売られる業態。だからびっくりはしないけれど、4月のはじめに夏のおすすめと勧めるのってさすがに大胆。
ただ、ここの夏の商品には好きなものがあるんです。
「冷やしトマトそば」。
冷たいそばに冷たいトマトスープをかけるぶっかけスタイル。
洋麺屋五右衛門というスパゲティのチェーン店を持っているからこその発想なんだろうなぁ…。しかもこれが良くできている。今年の初物。食べることにする。

それにしても夜も人気のある店です。
そばは昼の食べ物だからと、夜にお酒を売ったり蕎麦前を用意したり店があるけど、立地とお店の設えで夜にもそばを食べる人はくる。
帰宅途中の人だけでなく、近所のシニアなご夫妻がやってきてたりするのがたのしい。
食券買って5分ほど待ち番号呼ばれてとりにいく。

8ヶ月ぶりでしょうか…、ご尊顔を拝見できて恐悦至極。
霜の降った冷たいガラスの鉢にトマトスープにそばに甘辛に煮た茄子が3本。かいわれ大根、水菜にみょうががこんもり盛られてうつくしい。
トマト由来の甘めのスープ。スープだけじゃなくサイコロ状に切ったトマトも混じっててクチュっと潰れる食感がトマトらしさを際立たす。

オリーブオイルの緑の風味もさわやかで、トッピングした野菜とスープの結着剤的役目を果たす。粉チーズも振りかけられていてそれを食べるとイタリア料理っぽさが増していく。
七味をたっぷりかけるとトマトスープがアラビアータのような感じになっていく。不思議なことに七味独特の胡麻や山椒の香りはまるでしないんですよね…、むしろオリーブオイルの香りが引き立つ。組み合わせの妙って感覚。
甘辛に煮た茄子がクチュっと潰れて煮汁がトマトに混じる。

野菜がシャキシャキ歯ざわりがよく、硬めに仕上がるそばと混じって歯ごたえたのしくなっていく。
上手いよなぁ…、旨い上に上手い商品。
イタリア料理っぽさもあるけどパスタじゃなくてそばの軽く粘るような食感がなんとも独特。今年もお世話になる予感。

全部食べたら最後はそば湯。ぬるいミネストローネみたいになるのも見事。オキニイリ。


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