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今日は虎屋の宇治みぞれ

虎屋菓寮でかき氷。

去年はあまりかき氷を食べなかった。特に虎屋でかき氷を食べるとタナカくんのことを強烈に思い出すから、さみしくってたのしめなかったのがその理由。
今年は気持ちがほんのちょっとだけ落ち着いた。
かき氷を食べながら空の向こうの彼と対話している感じがするのがちょっとうれしくて、それで今日もかき氷。
趣向をかえて「宇治みぞれ」を選んで食べることにした。

小豆の餡を底に隠して仕上げるのが宇治「金時」。「みぞれ」は茶色い粒あんじゃなく、白い小倉餡を使った氷で最初の見た目は宇治金時とは違わない。
和三盆と抹茶で作ったシロップの苦味、甘みを楽しんで下へ下へと食べすすめ、器の底に近づくと見えてくるのが白い餡。昔は普通のあんこが得意でなくて、でもこの白小倉餡だけは好きで宇治みぞれをよく食べていた。

理由は普通の餡に比べて豆っぽさが少ないから。
白いんげん豆をよく煮て豆の皮を取り除く。水と砂糖を加えてじっくり練り上げたのが白小倉餡。小豆に比べて白いんげん豆がそもそもやさしく、やわらかな味。皮を除いて作るから粉っぽさがなくてなめらか、舌ざわりもよい。

豆で作った甘いピュレのような白あんは氷と混じってなおもなめらか。舌に乗せると氷と一緒にとろけてゆっくり消えていく。しかもさっぱりとした後口で、スイスイお腹に収まっていく。食べる速度を自制しないと頭がキーンっとなっちゃいそうでゆっくり、ゆっくり、のんびり食べる。

白あんの味や風味をこころおきなく味わいたくて練乳はなし、しかも通常サイズでお腹を冷やす。冷えたお腹を歩いてじんわりあっためましょう。新宿御苑に向かいます。


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