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サンドイッチの生じゃない方

朝ごはんを神田駅のガード下にある喫茶店、「神田珈琲園」ではじめる土曜日。

店に入ると「おタバコを吸われますか?」とお店の人が聞いてくる。
1階が禁煙席、2階が喫煙席という構造になっていて、ガードしたってこんなに大きな空間があるんだなぁ…、って来るたび感心。
軒下に「氷」の旗が揺れていて、いつまでかき氷をなさるんですか?って聞いたら、うちは年中やってるんですよっておっしゃる。
たしかに暖房の効いた部屋で食べるかき氷も乙なものです。
アイスクリームの旬は冬って北海道の人はいうほど。これも新たな季節感。

朝食セットが4種類。
ホットドッグにトースト、サンドイッチにサラダがメインで選べる。サンドイッチは「デラックス」。焼いたパンで作るサンドイッチは「デラックストースト」、焼かないパンで作ったのは「生デラックス」って名前がついているのがたのしい。
デラックストーストセットをたのんで選べるサイドはゆで卵、でかアイスコーヒーをお供にしました。「でか」って言葉にふらふらと。

照明は暗い。
着席するとテーブルの上の小さなランプに明かりが灯る。
ガード下の大きな空間に柱をたてて金属の板を渡して2階を作ったのでしょう…、その構造がむき出しでクールな空間。
重低音が天井全体をズンドコ響かせ、クラブの入り口の前にいるような感じがするのがかなり独特。
朝なのに夜な感じがオキニイリ。

まずアイスコーヒー。
想像以上に「でか」くてニンマリ。
苦味がくっきり、酸味おだやか。お腹の中からめざめる感じ。
なにより香りがふくよかで好き。
しばらく待ってやってきたデラックストースト。

ウットリするような仕上がりでした。
パンの焼け方の見事なコトに惚れ惚れします。6枚切りかなぁ…、厚からず薄からず、ほどよい厚さできめは細かい。むっちりしてる。
ただよく焼けているから歯ざわりサクサク、ざっくり歯切れる感じが見事。甘み控えめのパンで挟んだ具材の持ち味を邪魔せぬおいしさ。

たまごサラダをまず塗って厚めのハムにトマトにレタス。密着させてざっくり切って仕上がっている。サンドイッチのトマトはあんまり好きじゃない。けれど厚めのトーストをみずみずしくして、しかも甘み、酸味のバランスがよい。口の中でソースのようにふるまう感じが悪くない。

ゆで卵は卵が新鮮だったからか、殻を剥くのに難儀した。でも入念に丁寧に、ときに大胆にペリペリ剥いて塩をぱらりとかけてパクっ。
黄身が甘くておいしい卵。黄身がとろけて口を若干乾かすところにサンドイッチをバクッと食べて、アイスコーヒー、ゴクリと飲んだ。

朝のお腹がしっかり満ちる。ちょっとのんびりいたします。


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