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日本一ユニークなバフェレストラン、スカイ

ニューオータニホテル本館の最上階の「スカイ」で夕食。
日本は言うに及ばず世界的にみてもユニークなバフェレストラン。
広い空間に独立したオープンキッチンが3つ作られ、調理人が作ったばかりの料理が並ぶ。一番小さなキッチンは寿司カウンター。鉄板焼きのキッチンがあり、一番大きな厨房では天ぷらや中国料理、洋食なんかが作られる。バフェというより、専門店をはしごしているような気持ちになるレストラン。

それ以外にも前菜やサラダ、スープが置かれたカウンター。デザートバーがしつらえられてて、そのすみずみを眺めながらウロウロしてると頭の中に今日の献立が出来上がっていく。
しかもかつては客席フロアが回っていました。ただおそらく耐震基準とかを満たすためでしょう…、今は止まってる。止める決断をきっかけに大々的な改造をして、どこに座ってもキッチンを間近に感じられるように工夫した。

案内されたテーブルは、一番大きなキッチンの前。そのキッチンで調理しているシェフだけで10人位上。みんながプロの手際で見ているだけでお腹が好きます。
まず前菜をあれこれとって、寿司を食べます。カウンターでネタを見ながら注文をする。注文したら握ってくれるというそこでそのまま食べれば粋な立ち食いの寿司屋な感じ。マグロの赤身にカンパチ、キスの昆布締め、小肌。タコにいくらに卵焼き。あぁ、専門店の寿司の味。
なによりここの寿司は赤酢のシャリでそれがおいしくていい。

天ぷらもネタを選んでそれを目の前で揚げてもらえる。和牛の赤身を炙って酢飯にのせた肉寿司。ニューオータニを代表するレストランのひとつ、中国料理の大観苑の点心、叉焼、焼きそばとひとつひとつがとても上等。

ちょうど目の前にピザオーブンが設えられてた。
超高温で短時間で焼き上げる、ニューヨークタイプのオーブンで、見ればニューヨークのロバーツのレシピでピザを焼いてるんだという。
発酵を終えた生地を手早く広げて、ピザ型にする。
ソースに具材をトッピングしてオーブンの中に入れて、一回、二回、蓋開け大きなヘラで生地を回転させる。
まんべんなくよく焼けたところで取り出し、ザクザク切って出来上がり。
生地は薄くて縁の部分はサクッと焼けてる。
トマトの甘みにモツァレラチーズのコクに旨味にバジルの香り。マルゲリータはなかなか上々。もう一種類は青唐辛子とパイナップルの白いピザ。ビリッと辛くて甘さと酸味があとから追いかけなんとおいしい。
バフェレストランでピザのような炭水化物料理がおいしいってなんだか悔しく、それでもあまりにおいしくて二度もおかわりしてしまう(笑)。

肉の料理が豊富に揃う。
バフェの主役といえばローストビーフ。脂をあまりもたない部位をこんがり焼き上げ、それを目の前でカーヴィング。グレイビーをかけまわしホースラディッシュをちょこんと添える。
マッシュポテトが添えられるのもうれしいトリート。

それから和牛の鉄板焼き。
脂ののったリブロースです。塩と胡椒だけで十分味が整って、噛むとジュワッと口に広がる脂の旨味。表面ガリッと自分の脂で揚がるように仕上がっていて、サクッと前歯に伝わる歯切れ感がなかなか痛快。
同じ鉄板で薄切りの肉の脂ののったところを焼く。焼きながら甘辛い割り下風のタレを注ぎながら焦がして仕上げる。最後に山椒をたっぷりかけてすき焼き風のビーフソテ。すき焼きって脂を食べる料理なんだなぁ…、としみじみ思って味わった。

ハンバーグもおいしいですよ…、と作ってもらうとオールビーフでしかも和牛という贅沢さ。脂と肉汁がジュワッと口の中に広がる。白いごはんが食べたくなっちゃうおゴチソウ。
サフランライスをお皿にとって、レッドカレーやブイヤベースをかけて味わう。エビや鯛、アサリ、ムール貝の旨味が染み出したブイヤベースのおいしいコト。しかもサフランライスの香りがスープの風味を強調させる。お腹もそろそろ満たされる。

甘いもので夜のお腹に蓋しましょうと、フルーツサンドにシャンテリークリーム、ピエール・エルメのラズベリーのマカロンのっけてマンゴーシャーベットで口をスッキリさせて〆。
バフェの料理でなく、レストランの料理を好きなだけ食べられるなんてなんてシアワセ…、とニッコリしました。オキニイリ。


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