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丸亀製麺が「もう一杯無料」にできるワケ…。

7月2日はうどんの日

7月2日のうどんの日を記念して、丸亀製麺がうどんを一杯たのむともう一杯がただになる…、ってキャンペーンをする。

ビックリしました。

まず第一のビックリが、7月2日がうどんの日だったということ。
曰く。
夏至から数えて11日目の7月2日から七夕までの5日間を暦の上で「半夏生(はんげしょう)」と呼び、麦刈り、田植えはそれまで行うように…、という約束事があったのだという。
田植え、麦刈りの労をねぎらうために刈ったばかりの麦を使ってうどんを打って食べる習慣が讃岐にずっとあるらしく、それにちなんで半夏生がはじまる7月2日をうどんの日…、としたんだそうな。
1980年のこと。もう40年近くも7月2日はうどんの日であり続けていたというのにかなりビックリした。

うどんの日にちなんだ丸亀製麺のキャンペーン

しかもそのうどんの日にちなんで行われる丸亀製麺のキャンペーン。

「丸亀製麺うどん納涼祭」
丸亀製麺は、「ぶっかけうどん(冷)」を注文した方に「ぶっかけうどん(冷)」(並)をその場でもう1杯無料で提供するキャンペーンを7月2日から5日の4日間限定で開催します。17時から閉店までの時間帯に実施。
対象は「ぶっかけうどん(冷)」並、大、得いずれか。「ひとりで満腹になるのも、誰かを誘ってシェアするのも」自由とのこと。

考え尽くした工夫を感じるキャンペーンです。
まずどうせならば半夏生の5日間のキャンペーンにすればいいところ、4日間というのは5日目の6日が土曜日で、週末のかきいれどきだから外したんでしょう。
それに夕方の17時からスターというのも、昼食時に来店が集中し夜に売り上げをとることに苦労している、うどん屋さんならではの工夫でもある。
損を最小限に留める話題づくり…、大変良くできました!って褒めてあげたい(笑)。

飲食店の禁じ手キャンペーンを丸亀製麺がうてるワケ

ただそれにしても「一杯食べたらもう一杯」という企画内容。
昔、調理師学校で経営講座を持ってたとき、物販店でよくやる「一個買ったらもう一個」っていうキャンペーンはやっちゃダメ。
買いだめはできるけれど、食いだめはできないからどんなにおいしい料理でも食べておいしいって言ってくれた人に、もう一人前どうですか…、サービスしますよなんて勧めたら笑われるよ…、ってみんなを笑わせていた。
当たり前に考えたら、笑われるようなキャンペーン。

大盛りをたのむのならば並を2杯食べればいい…、って考えもあるでしょう。
友だち分でもオッケーよ…、というのも笑われない工夫。
一杯でもう一杯無料ということは、一杯半額で売っても良さそうに思えるけれど、おそらくこれ。
一人客に二人目を連れてきてもらおうという企みなんだろうとボクは思う。

理由は2つ。

彼らはずっとうどんを茹で続けている。
そうでないとクイック提供ができないからうどんを茹で続ける必要があるのだけれど、売れないと当然、廃棄しなくちゃいけない。茹でおいたものを湯通しして使うこともできなくはない。けれど当然、品質が下がるから「値引き」よりも「販売数」にこだわりたい。
それでこういうキャンペーン。

もうひとつはうどんを安く売っても、天ぷらやおむすびが併売されれば購買単価はあがるしうどんで損した分を取り返すことができる算段。
よく考えたなぁ…、と思う。彼らはすっかり外食じゃなく小売業って思いもします。オモシロイ。



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