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命日のごちそう、尾張屋の天丼

お昼時が近づいたから「尾張屋本店」。
開店時間のちょっと前にと11時20分に着いたらもう2組待ってらっしゃった。あららと後ろについた途端に次々人が並びはじめて開店直前にはもう30人以上になっていました。おどろいた。
席につくなり「天丼ください」ってお願いをする。

天ぷらそばが有名なそば屋さんだけど、タナカくんはいつも天丼。
タナカくんはどちらかというと猫舌でした。
しかもゆっくり食べる人。
熱いそばは食べ終えるのに時間がかかる。ぼやぼやしてるとそばの食感が台無しになり、しかも天ぷらも熱いツユの上でずっと熱々。
天せいろにすればいいかというと、ここのせいろのタレがあんまり好きじゃなくってそれで天丼一択ということになったのでしょう。そしてたしかにここの天丼はおいしいのです。

蓋をしてくる。
その蓋からエビの天ぷらの尻尾が出ている姿がまずいい。

蓋を開けると天ぷらの香りとタレの風味がフワッと蒸気と一緒に舞い上がる。食べる前からもうおいしい。

熱々ご飯と蓋で蒸らされ天ぷら衣はふっくらしていて、けれど揚げたてのときのサクサク感の名残もある。
エビは太くてたくましくブチュンと歯切れて口の中で暴れる食感。甘くて香りも豊かでおいしい。

タレは甘味よりも醤油の辛みと香りが強い。こわめに炊けたご飯も好み。フーフーしながらいいつもニコニコ食べていた。

添えられている汁もおいしい。三つ葉にお麩、結んだ蒲鉾。出汁と塩で味がととのい天丼のタレに負けない力強さがあるのがうれしい。

尻尾もバリバリ食べて器もキレイになった。そろそろ席をたちましょう。


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