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赤坂パンジー、昭和喫茶でチーズトーストモーニング

赤坂の「パンジー」で朝。

外堀通りからTBSに向かって上がる坂道の入り口近くにある喫茶店。
よく赤坂で打ち合わせをしていた頃に使ってた店。タバコが吸える店だから空気がちょっと悪いのだけど、モーニングセットが安くてしかもその時間は空いている。今日も空気はまだまだキレイでホッとする。

海苔トーストがあってちょっとユニーク。

ほとんどの店では海苔をトーストブレッドで挟んだサンドイッチスタイルにする。ところがここのは拍子木にしたトーストに醤油を塗って海苔で巻く。パンで作った磯部焼きみたいな姿で、それも案外おいしいのだけど朝のチーズトーストがボクは好き。

なにしろ飲み物付きで500円という値段であります。それにする。
お店の中は朝からまったり。カラフルでゆったりとした服をめされたご婦人頭にターバン状の何物かを巻きタバコを吸っていらっしゃる。お肌の艶も遠目にもよく、「有閑」という言葉をひさびさ思い出す。

ターバン巻きのおばさまをみると今でもちょっと身構える。
というのが小学校のとき。
ピアノの発表会でステージ前にズラッとターバン巻きのおばさまが並んで座って、ボクの方をじっとみるのネ。
あまりの緊張に最初の音をはずしたら、アラーって顔で薄ら笑いを浮かべたの。
そのあと、なにがなんだかわからないうちに演奏終了。
ステージ袖に戻ったら汗びっしょりで膝がガクガク。
そのときのことを今でも思い出す。

お店の人は全員男性。白いシャツに黒蝶ネクタイ、黒いズボン。几帳面な髪型で昭和の上等な喫茶店のムードが今でも漂っている。

ガラスのピッチャーにガムシロ、ステンレスのピッチャーに生クリーム、タバスコの瓶がズラッと並ぶ。そしてコーヒー。それからチーズトーストが運ばれてくる。

8枚切りのほどよき薄さのトーストにたっぷりチーズ。とろんととろけて焦げ目がこんがりついている。
タバスコをバシャバシャかけます。酸っぱく辛いタバスコがチーズのうま味を引き立て、しかもひきしめてザクッと歯切れるトーストもよい。チーズを乗せぬパンの裏側はかさかさ乾いて舌をくすぐる。乾いたトーストととろけるチーズが口の中で混じり合いもったりしながら消えていく。

おいしいなぁ…、パンの味がそっけないのがまたオキニイリ。
半分たべて、残り半分をパカンと重ねてチーズトーストサンドイッチにしてまたパクリ。パセリもしっかり食べてお腹をスッキリさせる。

ほどよく酸っぱく焦げた香りがおいしいアイスコーヒーで頭をスッキリさせました。


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