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小さい頃の自分に出会う

予期せず、小さい頃の自分に出会ってしまった。

会話していただけなのだが、全く話せなくなってしまったのだ。
あれ?オカシイ。私どうしたのかな?
とパニックになった。

後から考えると、ああいうシチュエーションはよく知っている。
小さい頃人見知りが激しくて、家の外ではあんな子だった。
「おとなしいね」とよく言われていたのだが、おとなしいを通り越してどこか悪いのではないかと心配されるほど。

小学校低学年の時に、「必ず一日一回は発表をしましょう!」と言われ、大きな桜の木の絵を持たされた。
「発表できたら、花に色を塗って桜の木を満開にさせましょう!」
という企画だった。

私はどうしても発表ができなかった。
なんでだろう?いまだによく分からない。
先生は、みんなに発表させようと思って、1+1のようなとても簡単な問題もたくさん出してくださった。
間違っても、発表すれば桜の花に色を塗っていいのだ。
答えが分からないのではない、手を挙げて発表するという行為ができないのだ。

とうとう、「今日発表しないひとは居残りをしてもらいます!」と言われた。
居残りになったのは、私ひとりではなかったけど。
そこで、「どうして発表しないのか言いなさい!」
と言われるのだが、自分でもどうしてなのかわからないのにできないのだ…。

時間になって下校させてもらえたけど。

その後のことはあまり覚えていないが、だんだん大きくなるにつれ、発表できるようになった。
自意識過剰だったのかな。
そんな自分のことはすっかり忘れていた。

そんなこと忘れるほど成長したのだな。
発言しないと生活していけないよう。
子どもだったから、発言しなくても周りがどうにかしてくれていたのだろう。
私も成長したんだなあ~。
おかしなところで自分の成長を感じてしまった。

子どもの時の私に言ってあげたい。
「なんでみんなができることが私だけできないんだろう…」
「大丈夫!無理しなくても、すぐできるようになるから。」
うるさい、なんでもかんでもポンポン言うんじゃない。ちょっと黙っとけ!
と言われるくらいに…(笑)

ただし、今度小さい頃の私が出てきても、パニックにならないようにしないといけない。私はもう大人なのだから。

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