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【朗報】オゾン層回復はもっと評価されていい

オゾン層が今後数十年で回復されるという国連の報告があった。

この報告はもっと評価されていいと思う。なぜならオゾン層の破壊はフロンガスの国際的規制によって解決された、国際協力の賜物だからである。ひょっとしたら世界初の環境保護活動の国際協力の成果だったかもしれない。

オゾン層とフロンガスとは

オゾン層には太陽からの紫外線を遮断して、地球上の生物を保護する機能がある。オゾン層はフロンガスの使用によって破壊されているのがわかり、1987年にモントリオール議定書でフロンガスの禁止が国際的に決められた。

フロンガスはエアコンや冷蔵庫に広く使われていた冷媒であり、当時それを禁止するにはかなり産業界から反発があったと予想される。これを決断した当時の国連および産業界の勇気と実行力には、勝手に敬意を表したい。

オゾン層破壊の恐怖

今の10代、20代の人にはピンとこないかもしれないが、私が子供のときにはオゾン層の破壊はかなりの恐怖を覚えたものだ。オゾン層が破壊されると、人類は紫外線の影響をもろにおけて、皮膚がんが激増し、人類は多く死亡すると言われた。

オゾン層破壊は1990年代の環境破壊の代名詞であった。当時は酸性雨や赤潮の発生など多くの環境汚染のニュースや情報が流れていた。教科書では四大公害病(水俣病、新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそく)が強調されていた。

強調しすぎても良いオゾン層回復

実はオゾン層が回復しているのはもっと前からわかっていた。少なくとも10年前には、オゾン層は回復傾向にあり、最悪のシナリオは回避されるという観測結果があった。

しかしこの朗報が大きく取り上げられることはなかった(少なくとも私の知る限り)。多分多く人は知らないだろう。

現在1990年代に問題視された環境問題の多くはほとんど解決している。前述の四大公害病や酸性雨も今はほとんど問題になっていない。オゾン層の問題は特に国際協力の賜物である。

人類は確実に進歩していると、(少なくとも)公害対策においては言える。

現在の環境問題の最大の関心ごとは地球温暖化(または気候変動)である。今の報道界ではこの問題は過剰なほどに強調され、対策を行わなければ人類が滅びるという論説も見られる。

しかし地球温暖化も案外30年後にはそういえばそんな問題があったねと思われるかもしれない(そしてそのときあまり大きく報道されないだろう)。


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