ワンマンバンドの基本方針

ワンマンバンドは「小さな不動産会社」ではありますが、それでも僕自身や社員、アルバイト、それからその家族、合わせれば30人くらいの人生に大きな影響力を持っていることになります。

僕自身のことで言っても一人息子はまだ5歳。そうでなくとも「頭と体が健康ならば」、そうですね、85歳くらいまでは現役でバリバリ働きたいところです。そうすると、12年前の創業から数えると40年以上になります。

40年!

結構長いな。40年続く会社はそれほど多くないだろうし、続くだけではなく利益を上げ続けなければならない。しかも情熱をもってやっていきたい。

あらためてそんなことを考え、一昨年末から昨年初頭にかけて、3か月くらいかけて、ものすごく集中して、

「長期的な成長、継続的な利益と利益率の最大化」

を目指すための

「ワンマンバンドの基本方針」

を再定義しました。

僕が「何のために何を思って会社を作り」、「何を目標として」、「どんな組織を作りたいのか」。そのために「大切なことは何なのか」

それを考えに考え抜いて、一片の誇張も入れず、体裁などを整えることを避け、本当に思っていることだけを、できるだけシンプルに、そして組織全体で共有できるように、形にするつもりで作りました。気の利いたことも、ユニークなことも、感心する内容も、何も入っていません。

会社が長期的に利益を上げ続けるためには「常に変わらず組織がよって立つ、本質的で十分に質の高い基本方針」、もう一つは「組織が常に前向きにチャレンジし進化する仕組み」

が必要だと思っています。

昨年初頭「ワンマンバンドの基本方針」を再構築してから、その考えを組織に浸透させるための、そして常に進化するための仕組みづくり、を考えていろんな施策を打ってきました。

経営情報の開示、人事制度の変更、スタッフ一人一人への権限移譲と責任・目標の明確化、給与体制の大きな変革、「ワンマンバンドのビジネスモデル」の明確化、課題図書の策定、社員Mtg、その他さまざまなこまごまとした施策(会社携帯の待ち受け画面を「ワンマンバンドの基本方針」にするとかまで)。

その結果、組織は大きく変わっています。たぶん、すごくいい方向に。

もちろん、こういうことは「すぐに結果に結び付く」ものではないし「すぐに出る結果に一喜一憂する」のは逆にマイナスでしょう。

我々は、30年後を見据えているのですから。

「会社の理念」とかって、大げさに振りかぶった上滑りしたものになりがちだと思う。ごく一部の何十年(もしくはそれ以上)続いている会社のシンプルで本質的なものを除けば、HPなんかで日ごろ見かける「会社の理念」はそのほとんどが「ほんとにそんなこと思ってるのかな」という空虚なものばかり、だといつもそう思う。

「ワンマンバンドの基本方針」も「そぎ落とすだけそぎ落とし、本当に思っていることだけをシンプルに」まとめたつもりでも、外から見れば(もしかしたら僕以外の社員からみても)、やっぱり浮ついた机上の空論、に見えてしまうのかもしれません。

また「ワンマンバンドのような小さな会社が理念かよ!」という向きもあろうかと思います。

まあこれは「理念」とはいえないですね。「僕が本当に考えて思っていることをやり遂げるための基本方針」であり、「組織全体や僕や一人一人のスタッフの短期的長期的な判断基準」となるべきものです。基本的には社内文章です。

ただビジネスにおいて「親和性」はとても大事なことだと思います。

このブログは、仕事で関係している多くの業者の方や顧客の方、それから「これからワンマンバンドで働こう」と考える将来の仲間、も見ているものなので、「ワンマンバンドの基本方針」を公開しようと思いました。

もしご興味いただければ御目通しを。ご意見アドバイス、いつでも大歓迎です(2023年2月4日)。

~ワンマンバンドの基本方針~

<基本方針>
① 長期的な成長、継続的な利益と利益率の最大化を第一の目的とする
② 能力を最大限に発揮し、「さらなる進化」にチャレンジし続ける
③ ポジティブでロジカル、目標に向かい仲間を助け合う組織を作る
④ 誇りをもって行える仕事をする

<基本指針=基本方針を実現するために>

① 利益と利益率を最大化するために
(ア)目的に対し合理的、合目的的、論理的な、態度、考え方、行動、を貫く
(イ)規模の拡大は追わない。少数精鋭の組織を作り、維持する
(ウ)とにかく行動し、試す。新しいことに積極的に取り組み、取捨選択を繰り返しながら前に進む。失敗は許容されるし、失敗から学ぶ
(エ)社会や業界の常識にとらわれない。真似をしない、自分で考える
(オ)経営者の能力を核とし、スタッフ一人一人の能力を最大化する
(カ)IT、情報を効率的に最大限活用し、競争力を高める

② チャレンジ
(ア)組織、個人の能力をどこまで発揮できるかというチャレンジ
(イ)現状に満足することなく、さらなる発展を目指すというチャレンジ
(ウ)ゴールはない。常に「今日よりも進化した明日」を求める

③ 追求する組織像
(ア)目的に対する合理性をよりどころに、意思決定を行う
(イ)目的に対し常にポジティブな考え、態度、行動、をとり、ネガティブな態度や発言は許容されない
(ウ)全体の目的を達成するために仲間を互いにサポートする
(エ)経営情報が十分に共有されており、個人の責任と目標が明確で、一人一人が経営者の視点をもって仕事を進める
(オ)個人が持つ情報、ノウハウが遅滞なく共有され、全体の財産となる
(カ)一人一人のビジネススキル、仕事を通じた満足感、生活レベルの向上を実現する

④ 誇りをもって行える仕事
(ア)関係する組織や人々に常にリスペクトをもって誠実に接する
(イ)我々が介在することによって、社会に対して、少しでも、プラスのインパクトを与え続ける
(ウ)社会的に弱い立場の人々に配慮し、その生活ができるだけスムーズにいくように努力する

<社員の行動指針>
① 誠実であること
② 合理的、論理的であること
③ 自分の頭で考えること
④ 行動的であること
⑤ 人の話を注意深く聞き、求められていることを理解すること
⑥ 変化に対して柔軟であること

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