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赤い月を見て思ったこと。

先日、皆既月食がありました。

結構長い時間観察することができたので、見られた方も多かったと思います。

天気も良くて空気も澄んで、月がとてもきれいに見えましたね。

真っ暗な空に赤い褐色の満月が浮かぶ様子は、
どこか怪しげで、ちょっと胡乱な感じもします。

タロットの月のカードには満月が描かれています。
水辺にいる一対の獣が、その月に向かって吠えている、という図柄です。

獣の足元の、海だか沼だか、にはザリガニのような生き物がいて、
陸に上がろうとしているのか、それとも月を見上げているのか、
水の上に浮かび上がっています。

タロットの種類によって、絵柄は少しずつ違ったりしますが、
わたしがよく使っているマルセイユ版のタロットカードには、そんな、ちょっと怪しげな図柄が描かれています。

わたしのnoteでは月に関しての記事を結構書いているんですが、
その中でもさんざん言ってきた気もしますが、
月は無意識を象徴していることが非常に多いんです。
意識できないもの、
自分でコントロールできないこと、

占いの分野以外でもそうです、
生き物のバイオリズムとか、
感情の起伏なんかも月と関係があるといわれています。
そして地球のサイクル、干潮にも関わっています。

植物も、満月のときには水分が多く、新月のときには乾燥するのだとか、
ということは人間もそうなのか……
月は水と関わりが深い天体、と感じます。

ユング心理学でいうところの水は無意識を象徴しています。
占いでも水は無意識や感情を意味していて、
さっきの月のカードの一般的な意味は、
目に見えない不安や心の奥底にある感情、
などはっきりしないもの、見えてこないもの、
を表しています。

占星術界の大御所のある先生は、
「月は欠損」だと言っています。
つまり、自分の月星座の性質はもともとその人にはないものなのだと、
ないから逆にそこにこだわってしまうし、そこに捕らわれるのだと、
(あくまでも私の解釈なので、誤解があったらごめんなさい)

そしてもう一人の大御所の先生は、
「月は変えることのできない性質」
だと言っています。
誰もが持って生まれた地の資質なので、
大人になっても変わることがないし、変えることはできないと。

このお二人に並べさせていただくのは実におこがましいのですが、
私の意見を述べさせてもらうと、
「月はギフト」
だと思ってます。

これは、『月のせいにしてみる』という記事(だったと思うんですが……)にも書きましたが、
月は占星術的に、生まれてから7歳くらいまでの幼少期を表す天体で、
その時期の性格や性質を意味するんですが、
生まれてから7歳くらいまでって、
ちょうど小学校に上がるくらいの年齢で、
自我が芽生えて、それがやっと確立してくるころです。

そんな不確かな時期に「自分」という意識を実感させてくれるのが月(月星座)なんじゃないかと思います。
何もなかったら、何者でもないわけですから、

余談ですが、月は母性も表していて、
あらゆる意味で地球を守っています。
天体的にも、情緒的にも、
もう溺愛です。
月の姿に魅了されてしまう感じや、囚われすぎると危険、というイメージはそういうところからきているのかもしれない……、

生まれた時の素の自分で生きるのは、子ども時代には抵抗なくできたけれど、大人になってからは、なかなか難しいことじゃないでしょうか、
もちろん、ずっと素のままでいる、という人もいるかもしれませんが、
人生にはいろんな場面があって、いろんなシチュエーションがやってきます。

トライ&エラーを繰り返し、
成長しながら生きていくわけで、
その中で、素の自分や本当の思いを出せないこともたくさんあったはずです。

その時、月の自分は泣いたかもしれないけれど、
太陽の自分を強く輝かせるために、そんな経験も必要なことだったんじゃないだろうか、
……と、自分の人生を振り返ってみて思うわけです。

「結局、太陽の自分を生きていく」
のだと、わたし的には思っています。
太陽は自分の意志、この世界で確立していきたいことや、こう生きたいと思う人生を表します。

月にもらったギフトも本当のわたしで、不安な時や自信を失った時には自然と戻ってしまいますが、それも大事なことだと感じます。
月は太陽の自分を生きていく中で、傷つき疲れた時に帰っていく場所、

生きていれば不安も絶望も、結構頻繁にやってきます、
自分の意志の強さだけで人生を生き切る、人もいるかもしれませんが、
太陽と月は表裏一体、
タロットでは月の次が太陽のカードです。
合わせ鏡のような表と裏の自分を行ったり来たりすることも、
この人生を無理せずに生きていくためには、大事なことなんじゃないでしょうか、

先のよくわからない暗闇の中、自分の無意識や不安と向き会って初めて、本当の自分を知る、光を見出す。

ピンチはチャンス、
と言われるゆえんがわかる気がします。
振り返ってみれば、確かにそう、と感じますが、
その最中にいる時にはなかなか思えないもの、
でもそういう時には、月のサイクルを感じてみてください。

宇宙の住人である私たちもあらゆるサイクルの中で生きています。
最低な時もあれば最高なときもあって、
ずーっと最低でも、ずーっと最高でもないはずです、
サイクルの中で生きていくということは、宿命でもあるけれど、救いでもある、

一番身近で馴染みやすいのが月のサイクルだと思います。
今回の皆既月食で、月に興味を持った方はぜひそのサイクルを意識してみてください。
月については私の過去記事でもたくさんお話していますし、これからも書いていこうと思ってます。
ほかのライターさんたちも面白い記事をたくさん上げているので、ぜひ探して読んでみてください!

それでは、今回もお付き合いくださり、ありがとうございました。


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