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職人の若手育成で打ちのめされる、今日この頃

本日は、本業の左官屋さんとしての記事を。
職人の担い手不足とか後継者不足とか、若者不足。
この問題の本質はなんなのか?探っている私の本日の時点での見解を
残しておこうと思います。


今時の若者と、今時の私の感覚

昔から若者は叩かれ、その若者も経験を積んで、「今時の若者は。。。」と
ぼやくという、サスティナブル(?)wな価値観があると思いますし、
大雑把に言えば経験を多く積んだ者から見た、経験の少ない者のアラとかが
見えてしまって、イライラするというはよくあることだし、
世の常だと思ってしまいがち。
まして、戦後の職人の育成方法なんて結構雑だし、マシンが如く
精密な生産ラインを確保するための人材育成だったと思います。
個性を潰して正確さをたたき出す人材を育てる。
だけど、それでも個性が死なない猛者が多かった時代だったのかもしれませんね。
私は、1975年生まれ。ただいま48歳。もちろん若手の頃は人権なんて
存在しませんでしたしw「なにくそ!今に見てろ!」とガッツと根性で
這い上がってきた世代です。
なので、もちろんこの育成方法に疑いも持たずにノウノウと今日を生きておりますw
そうなると、今時の若者のガッツとか根性の無さばかりが目につきますw
当たり前だw 「日本オワタ。職人ソダタナイ」と世を憂いておりました。
そこに追い打ちのように衝撃の事実が目の前に現れます。


「100枚の紙を用意して」

現場で聞いているラジオから、新入社員が入りたてで巻き起こる、
春先の新人君の騒動話が聞こえてくる。
「新入社員の子に100枚の紙を用意してくれる?と頼んだら、ホカホカの白紙の紙が100枚きた・・・・」との話。
んんんん?なんだなんだ?ホカホカの紙?
私は豊臣秀吉が如く、「懐で温めましたぜ旦那!」的なことかな?
と推測するも見事に大外れw
事の真相は「その新入社員君は、コピー機で白紙の紙を100枚コピーして持ってきた」とのオチ。
3週半回って「頭いい!!」と私は思いました。
完璧に100枚を用意しようとしたんだろうな。。。。その為に自分の行動の正確さの欠如をさらけ出すより、機械の完璧な仕事を選択したんだろうな・・・・と
共感してしまいました。
白紙の紙をコピーして100枚出力すれば、間違いなく白い100枚の紙が用意できますよね。しかもホカホカのw完璧。
これ、問題は流行りのチャットGPTを使うと分かりますが、曖昧な命令だと
結構面白い回答が出て来たりますよね。あれと一緒じゃない?というのが
私の考えで、もっと具体的に指示をしなければいけないのかもなぁぁぁと
考えたのでした。

「親方違うんですよ、今の若者は常識広いのですよ。」

価値観の多様性とか価値観の尊重とかとかとか、なかなか面倒くせぇ世の中だなぁと感じた私でしたが、ADDressを通じて知り合った若者に言われました。「今の若い奴って常識が広いんですよ」
「んんんん?どういうことなんだ?常識が広いって?」
聞くと納得、戦後の復興の世代はほぼ同じ目的を共有していて
みんなが同じ方向を向いていた。国を豊かに、暮らしを豊かに。
物がない時代、食べ物の無い時代から、食べ物・ものがふんだんにある
社会に。これが共通の目的で、常識というのもそんなにズレない時代。
そこから、だんだん豊かになって、豊かさの定義が広がってきた。
豊さの定義が広がると常識の範囲が広がる。
なるほど。そういわれれば。。。。
「世の中金!」と言っている人もいれば「愛がすべて!」
「がんばれ!」と言われたり「頑張るな!」と言われたりw
若者は車は必要無いと言うし、マイホームも必要ないという人もいる。
大人だって、人生戦略の選択肢が増えたこの豊かな時代、
言っていることが人によってさまざまだ。

若者に言わせれば、「あの人の常識と、あの人の常識と、あの人の常識は全然違うから、どの常識が正解なんだ?」という状態みたいですね。
なるほど。私もよく思います。
「気が利かない」「なんでこんなこともできないのか?」「常識じゃん」
「普通わかるだろう?」
等々・・・・wwwwwww

なるほどね。育った環境も違えば価値観が違うわけだから
言葉を介さないで「察する」「空気を読む」ということは
かなり難易度が高くなったんだなと認識しました。

ということで、どうやって育てるの?

ということで本題に戻りますが、
最近では「育てる」という表現もちょっと違うような気がしてます。
「伸ばす」という表現が良いかな。
こっちの価値観が基準となって、「私のようになれ。」
という育成方法もあるとは思います。
師弟関係ですよね。これはもう、フルコミットが前提ですよね。
ただ、このフルコミットするのもなかなか勇気がいる時代かなと。
いかんせん、世の中の変化がものすごく早くなりましたしね、
師匠が時代からずれる可能性もあるわけですしね。

生成AIが作った師匠と弟子の図w

なので、私はどうやって、「自分の伸びたい方に伸びていくか?」
が今のところの最適解かなと思ってます。私も若者も。
ポテンシャルがそもそも自分と他人は違うのでね
私にとっての最適解はあなたにとって最悪解の可能性もあるもんでねw
ゴールの設定は絞っておいてそこに向かう道すじは、オートパイロット。
必要な出来事が必要な時に起こるものだというのが私の考え。
なので若者がピンチの時、失敗したときに私たちの出番なのでしょうね。
そうそう、失敗を異常に嫌いますよね。無理もない。炎上するのが今の社会のトレンドだし。
ただ、これもデータとして失敗の数を多く会得したほうが、自己実現の能力も飛躍的伸びるのだからもったいないなぁぁぁと思うのです。
失敗をフォローできる環境つくりも大事なのではないかな?と思います。

まずは存在を認知することが大事なのかもしれない。

私の若い頃と違ってね、若者の人権をはく奪すると訴えられますw
なので、仕事が出来ようができまいが。
気が利かなくったって。
「君は君で良いんだよ」
と存在を認知してあげるのが一番大事なのではないかと思います。
これだけ価値観が多様化している中で、人の話を聞いて、
正解を見つけるなんて不可能で。
自分で正解を積み上げていくしか方法はないと思うのです。
ただ、こんだけ情報も価値観も溢れている中で、
「自分は本当にこれでいいのか?」不安になりやすい時代だなと。
私も然りです。
なので、そのケアは必要だし、それこそ我々世代の
役割なのではないかな?と、かように思うのです。
そうやって、接していくことが、私たちの自己肯定感も爆上がりして
さらなる自信に繋がると私はにらんでおりますw
なので一方的に「育てる」ではなく、
お互いに「育ち合う」のがモアベターなのではないか?
かように思うのです。

そんな若者達、冷静に物事を分析して判断することが得意だったりします。
この冷静な判断基準に我々の経験というリソースが付与されると
非常に面白いことが起こると思います。
なので世代間を超えたコミュニケーションは大切<面白い
というのが私の考え。
そんな世代間を超えたチーム作りが非常にワクワクに包まれます。
自分の感覚を大切に、若者と接したいなと、常々思うのです。
おっちゃんと一緒にワクワクを作ってくれる人随時募集しております。
是非、お願いいたします(^^♪




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