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親にうまく説明できないから正社員になった

4年前ぐらいに書いた記事が出てきた。
2015年の働きはじめの時期のノート。


就職活動を頑張っている大学時代の後輩たちが今いる。
解禁されたばかりの3月だからか、はたまた志の高い人に私が偶然囲まれているのか、
前向きに夢やあこがれに向かって人ばかりに会う。
就職活動劣等生だった私はきらきらしてる頑張り屋の後輩をみて
みんな上手くいきそうだな、すごいな、と単純に思う。

内定式に行く友人と一緒の電車に乗りながら面接会場に行くことに引け目はあまりなかった。
けれど やさぐれてたため、
何故働かなきゃいけないのか
正社員の壁が高すぎるあまり 
何故正社員にならなきゃいけないのか
そればっかりを考えていた。
就職活動が進んでいる気配がない私を電話越しで察し、実家の母親は毎回同じようなことを言う。
もう仕送りはしない、働け、仕事が見つけられなきゃ帰ってこい、絶対正社員だ、フリーターなんて認めない。
忘れたけどそんな感じだったと思う。
当時の自分は弱くて小さくて 実家に帰ったら、檻の中から一生でられないと思ったから選択肢から一番初めに消していた。
でも就職活動のことを考えた日には
昼は下痢で唸り、夜は布団で悪夢をみる。
実家に帰らずフリーターになりたかった。

よくいうと母親は想像力が豊かで芯がある女性だ。
悪くいうと思い込みが激しい。
そんな人にうまく説明ができる気がしないし、私は話がうまくないので
フリーターになりたい理由もなる理由も説明できないと思った。
交渉まで持っていけず決裂し、渦の中に引っ張られてしまう。
そんな阿呆な逡巡の結果、私は正社員になった。

やりがいとか、あこがれとか、成長産業とか、考えなかった。
やりがいは当事者意識をもって仕事に慣れてくれば生まれる。
あこがれで飯は食っていけない。
成長産業には競合他社が多すぎていつ自分が淘汰されてもおかしくない。

ただ自分の親に生きていきたい道を示せなかったから、今ここにいる。

きらきらした選択から生まれなかった今後がどうなるのか不安でもあり、どこか楽しみでもある。

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